形式的冪級数に対し,をの次数,を先頭係数と呼ぶことにする.
を任意のイデアルとし,が有限生成であることを示す.のときは明らかであるから,とする.を,でない元のうち次数が最小になるようにとる.各に対し,の次数を,先頭係数をとし,次の条件に従ってを帰納的に定める:
1.
2.
3. の次数は,条件1,2を満たす元の中で最小である.
このとき,イデアルの昇鎖を考えると,はNoether環よりこれは有限の長さで停止する.で停止するとき,によって生成されることを示す.
をの任意の元とする.(ここに,の次数は,先頭係数はである.)このとき,となる.実際,とすると,上の条件を満たすが存在することになり矛盾である.
まず,の場合を考える.任意のに対して,であるから,が成り立つ.いま,よりと書ける.を
と定めれば,はに属し,その次数はである.これを繰り返し,各に対して,の次数がとなるようにを定めていくことができる.このとき,となる.実際,とすると,であるが,任意のに対してであることに矛盾する.従って,である.
次に,の場合を考える.より,となるような最小のがとれる.このとき,より,は上の条件1,2を満たすが,はそのような条件を満たすものの中で最小の次数をもつから,が成り立つ.いま,と書ける.を
と定めれば,はに属し,その次数はである.をに置き換えて,同様の操作を適用する.これを繰り返せば,ついには次数がである多項式を得る.従って,結局上の場合に帰着させることができ,となる.よって,となる.