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解析函数の解析的表示式について

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こんにちは,ろがりずむです.

ここでは解析函数の解析的表示式についてお話ししようと思います.

まず解析函数の定義から.

解析函数

複素函数$f:\mathbb{C} \to \mathbb{C}$があったときこれがある領域$\Omega$に於いて解析的であるとは,任意の点$a\in \Omega$に対してある開近傍$U_a$が存在して,$U_a$の任意の点$z$に対して
$$f(z) = \sum_{n\ge 0}a_n (z-a)^n$$
とできることである.また解析的な函数を解析函数と呼ぶ.
 また領域$\Omega$において解析的である函数全部の集合を$\mathcal{O}(\Omega)$と書くことにする.

解析函数の基本的な性質の一つに,「解析函数は解析的である領域で正則である」というものがある.

さて次に解析的表示式を定めよう(これはオイラーの言葉である).函数$f$を具体的に式を用いて表すとき,これを$f$解析的表示式と呼ぶ.例えば$f(z) = z^2$というのがあるとき,これは解析的表示式であるが,ディリクレ函数の様に,無理数であれば$1$,有理数であれば$0$を返すという函数は,函数ではあるが式では表せない.

ここで皆さんは次のことに気づくだろう.それは,$\mathcal{O}(\Omega)$の任意の元は,ある点$a\in \Omega$に於いて冪級数展開可能であるから,即ち$\mathcal{O}(\Omega)$の任意の元は局所的には解析的表示式が存在するということである.
 
これで,任意の解析函数は局所的には解析的表示式が存在することがわかった.

次は有理型函数の解析的表示式を考察しようと思います.最後まで読んでいただきありがとうございました.

投稿日:2020117

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投稿者

東北大数学科に編入したい高専(もうすぐ)5年。

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