PCTです。分割数とは以下のように定義されます。
例
の分割数は の 通りがあるので です。
ここで以下のように 種類の分割数を定義することにします。
の分割数ver2
の分割数ver2とは以下を満たす正整数列の個数とします。
の分割数ver3
の分割数ver3とは以下を満たす正整数列の個数とします。
- 広義単調増加である。
- 和が である。
- 全ての要素が奇数である。
この時次のような定理が成り立ちます。
つまり を相異なる正整数に分割する方法と正奇数に分割する方法の数は等しいということです。
証明 母関数を使う
まず の数が の分割数ver2 となるような母関数は です、ver3 となるような母関数は です。ver2の方を 、ver3の方を とします。
より
これと の積を取ります。
ここで の の項に注目します。これと の をかけると になります。これと の をかけると になります。これを繰り返すと の の項を全て消して に収束することが分かります。他の の の項も の の項を全て消して に収束することが分かります。全ての正整数は非負整数 、正奇数 による という一意的な表示を持つのでどの の項もちょうど 個の の項に吸われていくことが分かります。全ての収束先は なのでこれの積も です。ここでこの式は であることを思い出すと、 より、 が言えました。よって正整数 を奇数の和に分割する方法と相異なる正整数に分割する方法が等しいことが証明出来ました。
お疲れ様です!分割数はヤング図形やフェラーズ図形などによりもっと色んなことが分かるとても興味深い対象です。これからもこのような記事投稿を続けていけたらなと思います。読んでいただきありがとうございました!