すでに YouTube でも話題になっている整数問題です.
$p$ が素数ならば $p^4 + 14$ は素数でないことを示せ.
強烈に短い問題文ですが,短いがゆえにどうしていいか困ったかもしれません.
しかし,実際には難しくはないと思います.というか,難しく考えない方がいいです.
$p$ は素数であるので,$p = 3$ もしくは $p \equiv \pm 1 \pmod{3}$ である.
$p = 3$ のとき,$p^4 + 14 = 84 + 14 = 95 = 5 \times 19$ より,$p^4 + 14$ は素数ではない.
$p \equiv \pm 1 \pmod{3}$ であるとき,$p^2 ≡ 1 \pmod{3}$ であり,$p^4=(p^2)^2\equiv 1 \pmod{3}$ であるので,$p^4+14\equiv 15\equiv 0\pmod{3}$ となり,$p^4 + 14$ は $3$ で割り切れる.$p^4+14>14$ であるので,$p^4 + 14$ は素数ではない.
以上のことから,$p$ が素数ならば $p^4 + 14$ は素数でない.
証明を見て分かる通り,実は $p$ が素数でなくても $p^4 + 14$ が素数にならない場合がたくさんあります.実際,$p$ が $3$ の倍数でないならば $p^4 + 14$ は素数になりません.
また,$p$ が $5$ の倍数でないときにも,$p^2 \equiv 1, 4 \pmod{5}$ より $p^4 \equiv 1 \pmod{5}$ であることから,$p^4 + 14 \equiv 15 \equiv 0 \pmod{5}$ となって,$p^4 + 14$ が素数でないことが言えます.
このように言われれば簡単に証明できるのですが,条件を「$p$ が素数」とすることで,こういう方針を気付きにくくさせています.それが出題者の意図だろうと思います.