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基礎数学IV. 最適化数学(東京化学同人)の誤植と思われる箇所について

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$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

p.72 補題2.3.19について

Woodburyの恒等式

$A\in GL_n(K),\:B\in M_{n,k}(K),\:C\in M_{k,n}(K),\:D\in GL_k(K)$に対し
$$(A+BDC)^{-1}=A^{-1}−A^{-1}B(D^{-1}+CA^{-1}B)^{-1}CA^{-1}$$特に$D=I$のとき,
$$(A+BC)^{-1}=A^{-1}−A^{-1}B(I+CA^{-1}B)^{-1}CA^{-1} \tag{1}$$

(証明) 掛け算をして単位行列になることを確認するだけで良い.
$$\begin{gathered} (A+BDC)\left\{A^{-1}−A^{-1}B(D^{-1}+CA^{-1}B)^{-1}CA^{-1}\right\}\nonumber\\ =I+BDCA^{-1}−B(D^{-1}+CA^{-1}B)^{-1}CA^{-1}−BDCA^{-1}B(D^{-1}+CA^{-1}B)^{-1}CA^{-1}\nonumber\\ =I+BDCA^{-1}−BD(D^{-1}+CA^{-1}B)(D^{-1}+CA^{-1}B)^{-1}CA^{-1}\nonumber\\ =I+BDCA^{-1}−BDCA^{-1}=I\nonumber\end{gathered}$$

該当箇所について

今回私たちが取り組んでいるのは$D=1$(スカラ),$k=1$の場合だから (1) において$B={\bf u},\:C={\bf v}^T$とすることで
$$\begin{eqnarray} (A+{\bf u}1{\bf v}^T)^{-1} &=&A^{-1}−A^{-1}{\bf u}(1+{\bf v}^TA^{-1}{\bf u})^{-1}{\bf v}^TA^{-1} \nonumber \\ &=&A^{-1}−\frac{ A^{-1}{\bf u}{\bf v}^T A^{-1} }{ 1+{\bf v}^TA^{-1}{\bf u} }\end{eqnarray}$$

(参考)

より一般に$D$が正則でないときには
http://www0.cs.ucl.ac.uk/staff/g.ridgway/mil/mil.pdf
が使える

投稿日:2021723
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kadecl
kadecl
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音響信号処理に興味があります. ブラインド音源分離,雑音抑制など

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