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この記事では, 以下の問題の解説をしようと思います.
まずは, 漸化式を立てます. このような並べ方の場合の数を$a_n(=n!\cdot p_n)$とおきます.
ここで, $n\geq2$のとき, 小大小大...の順に並べる方法も同じく$a_n$であることに注意します.(これは各位の数を$n+1$から引けばすぐにわかります.)
$(n+1)$個の数の並びであって, 「大小大小...」または「小大小大...」となっているものについて考えます. この並びの$(k+1)$番目が$1$であるとしましょう. すると, $1$から左向きに見ていくと, 大小大小...の順で$k$文字が並んでいて, 同様に右向きに見ていけば, 大小大小...の順で$(n-k)$文字が並んでいます.
これを踏まえれば, $k=0,1,\cdots,n$に対して, $(k+1)$番目に$1$を置き, それより左に入る数を$\ds\binom{n}{k}$通りの中から選んで$a_k$通りで並べ, 同様に右に入る数を$a_{n-k}$通りで並べれば, $2a_{n+1}$通りの並べ方が再現できることが分かります. (但し, 便宜的に$a_0=1,a_1=1$とします.)
従って,
$$ 2a_{n+1}=\sum_{k=0}^n\binom{n}{k}a_k\,a_{n-k}$$
が, $n\geq1$で成り立つことが分かりました. これに$\ds a_n=n!\cdot p_n$を代入して,
$$ 2(n+1)p_{n+1}=\sum_{k=0}^np_k\,p_{n-k}\quad(n\geq1)$$
を得ます.
$\ds f(x)=\sumn{0}p_nx^n$ とおきます.
まず,
$$ \sumn{0}2(n+1)p_{n+1}x^n=2f'(x)$$
さらに,
$$ \sumn{0}\left(\sum_{k=0}^np_k\,p_{n-k}\right)x^n=f(x)^2$$
となります.
これら2式の全ての係数が等しいので...としたいところなのですが, 例の等式は$n\geq1$でしか成立せず, 具体的には$n=0$のときは右辺に$+1$が必要になります.(つまり, 定数項のみ$+1$が必要になります.) 従って, 係数を比べて,
$$ 2f'(x)=f(x)^2+1$$
が成り立ちます.
これは基本的な微分方程式になりますね. $2y'=y^2+1$の解ですから, 変数分離して$\ds y=\tan\left(\frac x2+C\right)$のようになります. さらに$f(0)=p_0=a_0=1$ですから$C$も求まって,
$$ f(x)=\tan\left(\frac x2+\frac\pi4\right)$$
となります.
$f(x)$の原点から最も近い特異点は$x=\dhp$ですから, このTaylor展開の収束半径は$\dhp$となります. 従って,
$$\limn\frac{p_{n+1}}{p_n}=\frac{2}{\pi}$$
です.
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ここまで読んでくださった方, ありがとうございました.
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