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Barnesの第2補題

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Barnesの第2補題を示す.

Barnesの第2補題

d+e=a+b+c+1のとき,
12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(c+s)Γ(1ds)Γ(s)Γ(e+s)ds=Γ(a)Γ(b)Γ(c)Γ(1d+a)Γ(1d+b)Γ(1d+c)Γ(ea)Γ(eb)Γ(ec)
が成り立つ.

Barnesの第1補題 より,
Γ(ca)Γ(cb)Γ(a+n)Γ(b+n)Γ(c+n)=12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(ns)Γ(cabs)ds
である. 両辺に(d)n(e)nを掛けて足し合わせると,
Γ(ca)Γ(cb)Γ(a)Γ(b)Γ(c)3F2[a,b,dc,e;1]=12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(cabs)Γ(s)2F1[d,se;1]ds=12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(cabs)Γ(s)Γ(e)Γ(ed+s)Γ(ed)Γ(e+s)ds
より,
12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(ed+s)Γ(cabs)Γ(s)Γ(e+s)ds=Γ(ca)Γ(cb)Γ(a)Γ(b)Γ(ed)Γ(c)Γ(e)3F2[a,b,dc,e;1]
ここで, d=cとすると,
12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(ec+s)Γ(cabs)Γ(s)Γ(e+s)ds=Γ(ca)Γ(cb)Γ(a)Γ(b)Γ(ec)Γ(c)Γ(e)2F1[a,be;1]=Γ(ca)Γ(cb)Γ(a)Γ(b)Γ(ec)Γ(eab)Γ(c)Γ(ea)Γ(eb)
よって, c1d+a+bとして,
12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(d+eab1+s)Γ(1ds)Γ(s)Γ(e+s)ds=Γ(1d+a)Γ(1d+b)Γ(a)Γ(b)Γ(d+eab1)Γ(eab)Γ(ea)Γ(eb)Γ(1d+a+b)
改めて, c=d+eab1とすれば,
12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(c+s)Γ(1ds)Γ(s)Γ(e+s)ds=Γ(a)Γ(b)Γ(c)Γ(1d+a)Γ(1d+b)Γ(1d+c)Γ(ea)Γ(eb)Γ(ec)
を得る.

さて, Barnesの第2補題の積分を留数定理で展開してみると,
12πiiiΓ(a+s)Γ(b+s)Γ(c+s)Γ(1ds)Γ(s)Γ(e+s)ds=0n(1)nΓ(a+n)Γ(b+n)Γ(c+n)Γ(1dn)n!Γ(e+n)+0n(1)nΓ(1+ad+n)Γ(1+bd+n)Γ(1+cd+n)Γ(d1n)n!Γ(1+ed+n)=Γ(a)Γ(b)Γ(c)Γ(1d)Γ(e)3F2[a,b,cd,e;1]+Γ(1+ad)Γ(1+bd)Γ(1+cd)Γ(d1)Γ(1+ed)3F2[1+ad,1+bd,1+cd1+ed,2d;1]
より,
3F2[a,b,cd,e;1]+Γ(1+ad)Γ(1+bd)Γ(1+cd)Γ(d1)Γ(e)Γ(a)Γ(b)Γ(c)Γ(1d)Γ(1+ed)3F2[1+ad,1+bd,1+cd1+ed,2d;1]=Γ(e)Γ(1d+a)Γ(1d+b)Γ(1d+c)Γ(1d)Γ(ea)Γ(eb)Γ(ec)
を得る. これはNon-terminating Saalschützの和公式と呼ばれるものである.

Non-terminating Saalschützの和公式

d+e=a+b+c+1のとき,
3F2[a,b,cd,e;1]+Γ(1+ad)Γ(1+bd)Γ(1+cd)Γ(d1)Γ(e)Γ(a)Γ(b)Γ(c)Γ(1d)Γ(1+ed)3F2[1+ad,1+bd,1+cd1+ed,2d;1]=Γ(e)Γ(1d+a)Γ(1d+b)Γ(1d+c)Γ(1d)Γ(ea)Γ(eb)Γ(ec)
が成り立つ.

これはSaalschützの和公式の一般化である. 実際, c=nが非正整数の場合は, 第二項が消えるので,
3F2[a,b,cd,e;1]=Γ(e)Γ(1d+a)Γ(1d+b)Γ(1d+c)Γ(1d)Γ(ea)Γ(eb)Γ(ec)=(ea,eb)n(e,eab)n
となってSaalschützの和公式を得る.

投稿日:2024531
更新日:2024531
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Wataru
Wataru
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超幾何関数, 直交関数, 多重ゼータ値などに興味があります

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