気が向いたので記事を書くことにしました.今回は,解析数論の重要な結果である素数定理を拡張した定理,Landauの定理を紹介します.素数定理は,素数に関しての漸近公式を与える定理でした.主張を述べると次のようになります:
正の数
つまり,
素因数を
と定義する.
このような合成数に対して,Landauは漸近公式を導きました.それが次の主張です.
これも素数定理と同じように,
証明の概略だけお話しします.私が知っている限り,証明方法は3通りあります.証明をした人はそれぞれ,Landau,Wright,Mai.です.そうです,3つのうちの1つは私が発見しました.世に認められた論文として書いていませんので,合っているかは不明ですが...
Landauは
のように1つ下に落とし,和を積分に書き直すことで証明しました.
Wrightは補助関数
を用いて,
を示し,
を数学的帰納法で示しました.そのほかにも補助関数は出てきますが,おおむねこの関数の漸近からLandauの定理は導かれます.
最後の方法は,私Mai.が見つけた方法です.発想はLandauとかなり近いものになっています.一応調べた限りでは同じ証明方法は見つからなかったので,ここで公表することはしません.方法としましては,Landauと同様に1つ下に落とす方法です.
以上で,Landauの定理とその証明の概要についてお話ししました.
また機会があれば記事を書きます.ありがとうございました.