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自己紹介・記録解説
文献あり

自己紹介とコーシーの関数方程式の紹介

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はじめに

初めましてこんにちは、AGAです。
A・・・Analysis(解析学)
G・・・Geometry(幾何学)
A・・・Algebra(代数学))
ということで、間接的に全ての数学を表したつもりです。ハゲではないので、「アガ」「すうがく」「解幾代」などのように読んでいただけると助かります
中学生をやっていて数学は全体的に好きです(2021/12/19現在)。
ただ、飽きっぽく忘れやすいです。

関数方程式とは?

関数方程式というのは関数を求める方程式のことです。
たとえば、いわゆる円の方程式$x^2 + y^2 =1$$y$$f(x)$とした
$x^2 + (f(x))^2=1$としたものも関数方程式になります。
この場合、解は$f(x)= \pm \sqrt{1-x^2} $となります。

コーシーの関数方程式

もう本題です

コーシーの関数方程式

$f(x+y)=f(x)+f(y)$
という関数方程式をコーシーの関数方程式という

線形性の定義そのままだから$f(x)=ax(aは定数)$で満たしそうですが
方程式だから全ての解を求める必要があります。
そのため1から考えます

自然数の範囲

自然数では数学的帰納法がうまく使えます

$f(x)$がコーシーの関数方程式を満たすとき
任意の自然数$n$について$f(nx)=nf(x)$

$n=1$のとき
式は$f(x)=f(x)$となり自明
$n=k$のとき式が成り立つとすると
$f((k+1)x)=f(kx+x)$
$=f(kx)+f(x)$
$=kf(x)+f(x)$
$=(k+1)f(x)$から、
$n=k+1$の時も成り立つ
数学的帰納法から、任意の自然数$n$について$f(nx)=nf(x)$

整数の範囲

整数の範囲では1つ補題を作るとうまくいきます

$f(0)=0$
$f(-x)=-f(x)$

$f(0)+f(0)=f(0+0)$から
$\therefore f(0)=0$

$f(-x)+f(x)=f(x-x)$から
$f(-x)+f(x)=f(0)$
$f(-x)+f(x)=0$
$\therefore f(-x)=-f(x)$

$f(x)$がコーシーの関数方程式を満たすとき
任意の整数$n$について$f(nx)=nf(x)$

$n>0$のとき
自然数の議論から

$n=0$のとき
上の補題2から

$n<0$のとき
上の補題2から
$f(nx)=-f(-nx)$
$-n>0$から
$-f(-nx)=-(-nf(x))=nf(x)$

以上から、任意の整数$n$について$f(nx)=nf(x)$

有理数の範囲

$f(x)$がコーシーの関数方程式を満たすとき
任意の有理数$r$について$f(rx)=rf(x)$

任意の整数$m,n$について
$mf(\frac{n}{m} x)=f(nx)=nf(x)$
両辺を$m$で割って
$f(\frac{n}{m}x)=\frac{n}{m}f(x)$
すなわち、任意の有理数$r$について$f(rx)=rf(x)$

ここからすぐに、任意の有理数$r$について$f(r)=rf(1)$がわかり、
$f(1)$は定数だから$a=f(1)$とすると$f(r)=ar$がいえる。

$f(x)$連続関数とするとコーシーの関数方程式を満たす実関数は$f(x)=x$しかありません。
しかし、連続関数を仮定しないと無数に病的な関数が存在するらしいです。

応用

コーシーの関数方程式にはいくつか派生したものがあります。
以下$a$を定数とします

1つ目

$f(x+y)=f(x)f(y)$
$f(x)=e^{g(x)}$とすると、
$e^{g(x+y)}=e^{g(x)}e^{g(y)}$
$e^{g(x+y)}=e^{g(x)+g(y)}$
$g(x+y)=g(x)+g(y)$
とコーシーの関数方程式の形に帰着できます。
解は$f(x)=a^x(a\geq0)$です。

2つ目

$f(xy)=f(x)+f(y)$
$f(x)=g(\log{x})$とすると、
$g(\log{xy})=g(\log{x})+g(\log{y})$
$g(\log{x}+\log{y})=g(\log{x})+g(\log{y})$
とコーシーの関数方程式の形に帰着できます
解は$f(x)=\log_{a}\vert x \vert,0$です。

3つ目

$f(xy)=f(x)f(y)$
$f(x)=e^{g(\log{x})}$とすると
$e^{g(\log{xy})}=e^{g(\log{x})}e^{g(\log{y})}$
$e^{g(\log{x}+\log{y})}=e^{g(\log{x})+g(\log{y})}$
$g(\log{x}+\log{y})=g(\log{x})+g(\log{y})$
とコーシーの関数方程式の形に帰着できます
解は$f(x)=x^a ,0$です。

次回予告(もし次回があり、覚えてれば)

次回からはコーシーの関数方程式とその応用を組み合わせたものを書いていきたいと思います。
今回は連続関数を仮定した話ですが次回は仮定しません
もしこれを読んでいる人がいたら考えてみてください。

参考文献

投稿日:2021920

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投稿者

AAG
AAG
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抽象代数学(群とか圏とか)が好きな高校3年生。気分屋です。 (元の名前:AGA) Twitterではキャベツとして呟いてます 厳密にテキトーにやってます。 基本検算しません。 間違いがあったら容赦なく指摘してください。

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