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数列と整数問題

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整数${p,q}$について、次の性質を満たす整数列${a_{n}}$が存在する。この様な整数${p,q}$の組を求めよ。

(1)
以下の漸化式
$a_{n+1}= pa_{n}+ q$
が成り立つ。

(2)
任意の正素数${a_{1}}$について、${a_{m}}$${a_{1}}$の倍数であるような$2$以上の自然数$m$が存在する。(倍数には負の数も含みます)

答え…

$q≡0 \: (mod \: (pの素因数の積))$,$|p|≧2$
を満たす様な整数$p,q$

以下、解説です。先ず、条件(1)について解きますと、
$a_{n} = p^{n-1}a_{1}+α(1-p^{n-1})…(ⅰ)$
$α$は方程式$t= pt + q…(ⅱ)$の解
である事が分かります。(簡単なので自分で解いてみてください)
そして、$p,q∈Z$より$α∈Q$である事が
分かります。

次に、条件(2)について考えてみましょう。
$p^{n-1}a_{1}≡0 \: (mod \: a_{1})$ですから、第二項について考える必要があります。又、$α=0(q=0)$ならば常に成立します。以下では$α≠0$とします。

$(A)$ $α∈Z$、つまり$q≡0 \: (mod p-1)$の場合

$α$は有限個の素因数しか持たないので、任意の素数の倍数にはなりません。従って、大部分は$1-p^{n-1}$の項により満たすと予想されます。そして、$|p|≦1$ならば、第二項は$0,α,2α$なので条件を満たせません。従って、$|p|≧2$となります。

$p≡0 \: (mod \: a_{1})$である様な$a_{1}∈P$については$1-p^{n-1}≡1$ですから、$α≡0 \: (mod \: a_{1})$、つまり$α≡0 \: (mod \: ( pの素因数の積) )$でなければなりません。それ以外の$a_{1}$については$(p,a_{1})=1$なので、$|p|$についてフェルマーの小定理が成立します$(m=a_{1})$

$a_{1}$は素数なので、3以上に関しては奇数です。従って、$a_{1}-1$は偶数となる為、$p$についても一般に成立します。この性質を考慮しつつ上記を整理すると、

$|p|≧2$かつ
$p$が偶数 → $α≡0 \: (mod \: (pの素因数の積))$かつ$α$は偶数
$p$が奇数→$α≡0 \: (mod \: (pの素因数の積))$のみ

となります。従って、$q≡0 \: (mod \: (p-1)×(pの素因数の積)$となります。

$(B)$ それ以外の場合

$( (pの素因数の積), p-1)=1$なので、実は割り切れなくても問題ありません。$1-p^{n-1}≡0 \: ( mod \: p-1)$なので。

$(A)$, $(B)$それぞれのケースを考慮すると、
求める整数$p,q$
$q≡0 \: (mod \: (pの素因数の積)),|p|≧2$を満たす様な$p,q$となります。

投稿日:2021926
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