ネットで適当に拾ってきた演習問題を解きます.
を代数閉体,とする.
の特異点を全て求めよ.
ブローアップでの特異点を解消せよ.
がトーリック多様体と同型であることを示せ.
では早速.
1.1
とする.は4次元空間の中の超曲面であるので,特異点は偏微分が全て0になる点である.それぞれ偏微分を求めると,
であるので,
を解くととなる.
1.2
何を以てブローアップとするかは文脈による気がするので,なんとなくスケッチだけ書くことにします.
今,の中で原点が特異点となっている:
4次元空間
これを原点でブローアップしたものをと書くと,以下のようになる:
原点でブローアップ
が0でない(赤破線部)では軸のラベルがとなっているが,それぞれが一つの変数だと考える.
これは局所化したものを便宜的にこう書いているだけです.またこの書き方は流派によって異なり,新しくなどと変数を置き直すこともあります.
をへ引き戻すと,赤破線部では
と表せられる.ここで,狭義変換の多項式をと書くと,
となるので,これらを全て0にする点は存在しない,よって非特異である.
同様に他の変数でも狭義変換は全て非特異となる.このブローアップの例外集合はに等しい:
例外集合
また,狭義変換は以下のようなにおける射影曲面となる:
狭義変換
全変換をそれぞれとすると,ブローアップは
となる.
1.3
を考える.ここで以下を示す.
() より成り立つ.
() に対して,
と剰余しておく.それぞれであることに注意せよ.
この時,
となるが,それぞれ部分に同じ単項式は現れない.実際に,とで同じ単項式が現れるとすると,それぞれおよびとすると指数部分を比較して
となるが,これを解くととなり,に矛盾する.
とでも同様に比較すると
となるが,これを解くととなり,に矛盾.
とにおいても
となるが,これを解くととなり,に矛盾.
以上よりが無限体であることからとなる.よってとなる.
以上より
が示される.右辺はの単項式で生成されているので はトーリック多様体である.
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まとめ
ざっとさらったので間違ってるところがあるかもしれません,ご指摘よろしくお願い致します.
[1]
Atiyah, M.F. and Macdonald, I.G., Introdiction to Commutative Algebra, Addison-Wesley Publishing Company, Inc., 1969
[2]
Hartshorne, Robin, Algebraic Geometry, Springer-Verlag New York Inc., 1977