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OnlineMathContest001解説

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OnlineMathContest001(A)

(A) $x=5\pm 4\sqrt{2}$$x^3-mx-n=0$の解であるとき, そのような整数$m, n$に対して, $m+n$の総和を求めてください.

解説

$x=5\pm 4\sqrt{2}$であるから, 移項して, $$x-5=\pm 4\sqrt{2}.$$両辺の平方を取って, 整理して, $x^2-10x-7=0$を得る.
ここで, 一般に三次方程式が$2$つの実数解を持つとき, もう$1$つの解も実数解となるので, これを$k$とする.
$x=5\pm4\sqrt{2}$$x^3-mx-n=0$の解であることより, $$(x-k)(x^2-10x-7)=x^3-mx-n$$という恒等式が成立するので, 係数を比較して,
\begin{eqnarray}
\left
\{ \begin{array}{ll}
-10-k=0 \\
-7+10k=-m\\
7k=-n\\
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}より, $(m, n)=(107, 70)$となる.
ゆえに, 求める答えは, $m+n=177$となる.

OnlineMathContest001(B)

(B) $N=9+99+999+9999+\cdots+\underbrace{99\cdots99}_{321桁}$とします. このとき, $N$の各桁の総和を求めてください.

解説

\begin{eqnarray} N &=& (10-1)+(100-1)+\cdots +(10^{321}-1) \\\\ &=& \displaystyle \sum \_{k=1} ^{321} {(10^{k}-1)} \\\\ &=& \underbrace{1111 \cdots 111110} \_{322桁}-321 \\\\ &=& \underbrace{1111\cdots 110000} \_{322桁}+1110-321 \\\\ &=& \underbrace{1111\cdots 110789} \_{322桁} \\ \end{eqnarray}

ゆえに, $$1\times318+7+8+9=342.$$

OnlineMathContest001(C)

(C) 方程式$x^2+18x+30=2\sqrt{x^2+18x+45}$の実数解の積を求めてください.

解説

$t=x^2+18x+30$と置くと, 与式は,$$t=2\sqrt{t+15}$$となる.
(右辺)$\geq 0$より, $t\geq 0$であるから, 両辺二乗して, tについて解くと,$$t=10,-6$$となるが, $t\geq 0$より, $t=10.$
このとき, $$x^2+18x+30=10.$$ $$x^2+18x+20=0.$$解と係数の関係より, この二次方程式の実数解の積は$20$となる.
また, この実数解は与式の実数解と一致するので, ゆえに, 求める値は$20.$

OnlineMathContest001(D)

(D) $a_{1}+a_{2}+a_{3}+\cdots+a_{505}=1516$となる正の整数の組$(a_{1}, a_{2}, a_{3}, \cdots, a_{505})$のそれぞれについて積$a_{1} a_{2} a_{3} \cdots a_{505}$を考えます. こうしてできた積の総和を$M$とするとき, $M$に含まれる正の素因数のうち, 最大のものを答えてください.

解説

より一般に, $a_{1}+a_{2}+a_{3}+\cdots+a_{m}=n$となる正の整数の組$(a_{1}, a_{2}, a_{3}, \cdots, a_{m})$のそれぞれについて積$a_{1} a_{2} a_{3} \cdots a_{m}$を考える.
一列に並んだ$n+m-1$個の○のうち, $2m-1$個を塗りつぶす場合の数は, ${}_{n+m-1}C_{2m-1}$通りである.
このうち, 塗りつぶされた$2m-1$個の左から$2, 4, \cdots, 2m-2$番目のものが, $k_{1}+1, k_{2}+2, \cdots, k_{m-1}+(m-1)$であるようなものの個数は, 下図の$A_{1}, A_{2}, \cdots, A_{m}$の各グループからそれぞれ$1$個の○を選んで塗りつぶす場合の数に等しく, $k_{1} k_{2}\cdots k_{m-1}(n-(k_{1}+k_{2}+\cdots+k_{m-1}))$個である.















$A_{1}$$A_{2}$$\cdots$$A_{m}$
$k_{1}$$k_{2}$$\cdots$$n-(k_{1}+k_{2}+\cdots+k_{m-1})$

ここで, $k_1, k_2, \cdots, k_{m-1}, n-(k_1+k_2+\cdots+k_{m-1}$)を, $a_1, a_2, \cdots, a_m$に対応させると, $a_1+a_2+\cdots+a_m=n$$k_1, k_2, \cdots, k_{m-1}$の取り方により, この式を満たすあらゆる組が尽くされる. ゆえに, $m=505, n=1516$であったから, ${}_{n+m-1}C_{2m-1}={}_{2021}C_{1009}$に含まれる最大の素因数は$2017$である.

投稿日:2020118
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tkgdayo
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