今回は積分botさんの積分を証明します。虚部を利用することによってとても簡単な積分に直すことができます。
∫0π2xlnsinxsin2xdx=−π348
lnzの偏角は、−π≤argz<πとします。まず、x∈Rのときlnsinx=lneix−e−ix2i=Re(lne−ix−eix2+lni+ix)=Reln1−e2ix2なので、元の積分をIと置くとI=∫0π2Rexln1−e2ix2sin2x=Re∫0π22ixln1−e2ix2e2ix−e−2ixdx=Re∫z=e2ixlnzln1−z2z−z−1dz2iz=12Im∫C1lnzln1−z2z2−1dzと変形できます。但し、積分経路を、半円状に
C1:eiθ(θ:0→π)L1:x(x:−1+0i→−r+0i)C2:reiθ(θ:π→0)L2:x(x:r→1−r)とします。また、f(z)=lnzln1−z21−z2と置きます。∫C1+L1+C2+L2f(z)dz=0ですから、I=−12Im∫C1f(z)dz=12Im∫L1+C2+L2f(z)dz=12Im(∫−10f(x+0i)dx+∫01f(x)dx)(r→0)=12∫01Imf(−x+0i)dx+12∫01Imf(x)dx=12∫01Im((lnx+πi)ln1+x21−x2−lnxln1+x21−x2)dx=π2∫01ln1+x21−x2dx=π4∫01(11+x+11−x)ln1+x2dx=π4∫121(lntt+lnt1−t)dt(t=1+x2)=π4([ln2t2]121+12(∫121lnt1−tdt+[−ln(1−t)lnt]121+∫121ln(1−t)tdt))=π4(−ln222+12(ln22+∫012ln(1−t)tdt+∫121ln(1−t)tdt))=π8∫01ln(1−t)tdt=−π8ζ(2)=−π348.
以上で証明は終わりです。最後まで読んでくださりありがとうございました。
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