この記事では、数学を愛する会(@mathlava)さんの募集していた【フィボナッチ計算選手権】(
中心が
— apu (@apu_yokai) November 6, 2021、頂点の つが の正 角形を描く。 以外の頂点と原点の距離の総積が 番目のフィボナッチ数となる。 pic.twitter.com/7IyNskkY3z
つまり、正
実際にやってみるとこんな感じになります。
原点から頂点までの距離の中には整数ではないところもありますが、それらの総積は整数になります。近似値ではありません。厳密にフィボナッチ数である整数になっています。
そのことをこれから示したいと思います。
また、その過程で次のようなフィボナッチ数の総積による表現も導出しますのでお楽しみいただきたいと思います。
この記事では
また、
突然ですが、
複素数平面の単位円上に等間隔に解がある(
この式を共役複素数となる組合せに書き直します。
右辺のカッコを展開して
これで準備が整いました。
ビネの公式に先ほどの定理を適用したいと思います。
まずは、ビネの公式を
ここで
及び
を使うと、
ですから、元の式に適用して
となります。
最後の行で、偶数の場合も奇数の場合も同じ式になるのが不思議な感じがしますね!
フィボナッチ数を、
次に余弦定理を使って、元のグラフの原点と頂点の距離を計算します。
下のグラフでいうと
余弦定理で
余弦定理で
ここで
なので
となります。
したがって、正
と書くことができます。
定理
というわけで、正
ところで、証明のために作ったこの式を再掲します。
この式にいろんな
是非遊んでみてください。
(2021.11.15追記)
この記事を投稿した後、数学を愛する会さんからとてもシンプルな別解を紹介していただきましたのでここに追記します。
会の中で出た別解ですが、
— 数学を愛する会 (@mathlava) November 14, 2021
正n角形の頂点は方程式(x-1/φ)^n=φ^nを満たすので
解と係数の関係より求める距離の積は、
|((-φ)^-n - φ^n)|/√5
これはビネの公式に等しい。
蛇足かもしれませんがこの別解について少し図解してみたいと思います。
元になる図形を複素数平面上に配置して、全体を実軸マイナス方向に
平行移動して縮小すると正
これらは
の解となります。
全体を
複素数の積の絶対値は複素数の絶対値の積になりますから、求める総積を
となり、総積がフィボナッチ数となることが示せました。
実にシンプルでキレイな証明ですね!
(2021.11.15追記)
フィボナッチ数の総積表示については、 🌹 みゆ@ますらば副会長🌹 さんの
という記事でも取り扱われておりますので、あわせて見ていただくとより楽しめると思います。