初めての投稿なのでお試し記事です。
$Y$をハウスドルフ空間とする。連続写像$h:Y\to Y$が$h^2=h$をみたすとき、$h(Y)$は$Y$の閉集合である。
$h^2=h$より$h(Y)=\{y\in Y\ | \ h(y)=y\}$なので、$h(Y)$は連続写像$(h,id_Y)\colon Y\to Y\times Y$による対角集合の引き戻しである。$Y$がハウスドルフであることより$Y\times Y$の対角集合は閉集合なので$h(Y)$は$Y$の閉集合である。
連続写像$f\colon X\to Y$と$g:Y\to X$が$g\circ f=id_X$をみたし、かつ$Y$がハウスドルフならば、$f$は閉埋め込みである。
位相空間の間の写像が閉であるとは、閉集合を閉集合にうつすことである。
$g\circ f=id_X$より$g|_{f(X)}\colon f(X)\to X$は$f\colon X\to f(X)$の連続な逆写像なので$f$は埋め込みである。
$h:=f\circ g$とすると、$g\circ f=id_X$より$h^2=h$であり、また$f(X)=h(Y)$である。命題1より$h(Y)$は$Y$の閉集合である。すなわち$f$の像は閉集合である。像が閉であるような埋め込みは閉埋め込みなのでこれで示された。
(ハウスドルフ空間上の)位相的ベクトル束の連続な切断は閉埋め込みである。また、$C^\infty$ベクトル束の$C^\infty$切断は閉$C^\infty$埋め込みである