Mathlogの記事を上からばーっと見ていたのですが,フィボナッチ数に関する話題が既にいくつか挙がっていました。せっかくなので僕もあやかって,フィボナッチ数についての性質として フィボナッチ数列で互除法を考えられる ことを述べていきます。
改めてフィボナッチ数列の定義を述べます。
数列
そして,この記事の目標は次の定理です。なお,正の整数
やはりいくつか性質を見ていきながら,定理1が正しいことを見ていきます。ここではいくつか準備をします。
この補題から,例えば
さらに簡単に分かることで次の性質があります。
正の整数
定理1の証明にあたって,整数の性質の「ユークリッドの互除法」をうまく使えないかなあと考えます。まず,次の補題を示しましょう。
雰囲気は,
最大公約数の性質をうまく使いながら変形する。
ここまでの準備を元に,次の命題を示します。定理1の核となる命題です。
やはり雰囲気は,
よって
この命題6は定理1の核であり,ここからユークリッドの互除法と同様の手続きによって,定理1が正しいことが分かります。
例えば,
です。これは定理1の結果になります。
本記事では定理1を示すために,道中フィボナッチ数列のいくつかの性質を見ていきました。余りや約数との親和性もあって美しいですね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。