この記事では超越数論でしばしば使われる(らしい)Siegel(ジーゲル)の補題というものを紹介していきます。
に対し
を満たすような非自明な整数解(つまりある
とした。
が成り立つ。このとき
の取り得る値は高々
しかし
すなわち
が成り立つので、鳩ノ巣原理よりある異なる組
が成り立たなくてはならず、このとき
を満たすような非自明な整数解となる。
代数的数
また
のことを指すものとする。
を考えたとき、
を満たすような非自明な
とした。
となるような整数
と展開して
となり、
に帰着できる。
いま
の両辺に共役写像を作用させることで
が成り立つ。つまり
とおくと
が成り立つ。
と評価できるので、
なる非自明な整数解が存在することになり、
を満たすような
ここで
と評価できることがわかる。
を考えたとき、
を満たすような非自明な
とした。
に注意して
に対してSiegelの補題を適用することでわかる。
以上です。では。