こんにちは、AGAです。
今回は偶関数と奇関数の定義と様々な性質についてまとめました。
$f(x)$の定義域を$I$とする。
任意の実数$x$について$x\in I \Rightarrow (-x)\in I$を満たし、
任意の$x\in I$に対して
今回、定義をめんどくさくしたのは
$f(x)=\frac{1}{x}$などの定義されない点がある関数でも
定義できるようにするためです。
そのため、この定義はこの記事内でのものです。
$x^2,x^4,|x|,\cos(x),\cosh(x)$
$$x,x^5,\frac{1}{x},x|x|,\sin(x),\sinh(x)$$
$$x+|x|,1+x,\sqrt{x},e^x,x!$$
$f(x)=0\iff f(x)$は偶関数であり奇関数
$\Rightarrow$は定義から自明
$\Leftarrow$について
仮定から
$f(-x)=f(x)=-f(x)$
$2f(x)=0$
$f(x)=0$
この節を含み、この節以降$f_1(x),f_3(x)$を奇関数、$f_2(x),f_4(x)$を偶関数とする。
$f_1(x)=x,f_2(x)=1$のときg_1(x)はどちらでもない
$f_1(x)=x,f_2(x)=0$のときg_1(x)は奇関数
$f_1(x)=0,f_2(x)=1$のときg_1(x)は偶関数
$g_2(-x)=f_1(-x)+f_3(-x)=-(f_1(x)+f_3(x))=-g_2(x)$
$g_3(-x)=f_2(-x)+f_4(-x)=f_2(x)+f_4(x)=g_3(x)$
$g_1(x)=-f_1(x)$は奇関数
$g_2(x)=-f_2(x)$は偶関数
自明
$g_1(-x)=f_1(-x)f_2(-x)=-f_1(x)f_2(x)=-g_1(x)$
$g_2(-x)=f_1(-x)f_3(-x)=f_1(x)f_3(x)=g_2(x)$
$g_3(-x)=f_2(-x)f_4(-x)=f_2(x)f_4(x)=g_3(x)$
$f_1(x)\neq0,f_2(x)\neq0$のとき
$\frac{1}{f_1(x)}$は奇関数
$\frac{1}{f_2(x)}$は偶関数
自明
偶奇がある関数の四則演算では
$g(x)$は任意の関数とする
任意の関数$g(x)$は偶関数と奇関数の和で表せ、
それぞれ$\frac{g(x)+g(-x)}{2},\frac{g(x)+g(-x)}{2}$の一通りである
上の例からすぐいえる
$f_1(x)+f_2(x)=f_3(x)+f_4(x)$
$f_1(x)-f_3(x)=f_4(x)-f_2(x)$
左辺は奇関数、右辺は偶関数だから、
偶関数かつ奇関数になるので
$f_1(x)-f_3(x)=f_4(x)-f_2(x)=0$
$f_1(x)=f_3(x),f_2(x)=f_4(x)$
また、上の例は偶関数と奇関数の和の一例だから
上の例のみになる。
$x=a$で微分可能な関数$f_1(x),f_2(x)$について
$x=-a$でも微分可能で
$$f_1'(-a)=f_1'(a) $$
$$ f_2'(-a)=-f_2'(a)$$
導関数の定義から
$$f'_1(-a)=\lim_{h\to 0} \frac{f_1(-a+h)-f_1(-a)}{h}$$
$$=\lim_{h\to 0} \frac{-f_1(a-h)+f_1(a)}{h}$$
$$=\lim_{t\to 0} \frac{-(f_1(a-h)-f_1(a))}{-t}$$
$$=\lim_{t\to 0} \frac{f_1(a-h)-f_1(a)}{t}$$
$$=f'_1(a)$$
下も同様
任意の実数$t$について
$$\int_{-t}^tf_1(x)dx=0$$
$$\int_{-t}^tf_1(x)dx=2\int_0^tf(x)dx$$
$$\int_{-t}^tf_1(x)dx=\int_{-t}^0f_1(x)dx+\int_0^tf_1(x)dx \\ =\int_0^tf_1(x)dx-\int_0^tf_1(x)dx=0$$
下も同様