今日はの表現について深堀りする。lie代数の定義は以下の通りである。
これはに埋め込める。
の自然表現
実際にLie代数の準同型写像になっていることが分かる:
でできる空間を見る。
は単連結ではあるが、の像とはならない。たとえばに対して
である。の明示式の対角項を見ればとなるが非対角項を見ればになって矛盾し、の像に含まれない。また、だが、なのでは群ですらないとわかる。は単連結ですら無い。しかしで表せるような重要な部分群がいくつか存在するので取り上げておく(あとで追記)
他の例をみよう。2変数多項式には自然にが作用する。
の多項式への作用
の表現が定まり、これの微分表現は次のLie代数となる:
実際にこれがLie代数の準同型であることは以下のように確かめられる:
多重指数表記の基底に対するこの表現の作用を見ると
となる。多項式の次数はの作用で不変である。つまり表現空間は既約ではなく、次の斉次多項式全体のベクトル空間が既約な表現空間となっていて、の作用で閉じている。n次以下の多項式全体はというように直和分解できる。実はこの表現は線型空間として先に紹介した表現と同型である。というのはに対する作用をみれば表現行列が自然表現で定めた行列(上の表現)と一致するということが分かる。
他の表現の例を見る。
上の表現
(面倒なのでは省略した。)
実際にこれがLie代数として準同型であることは次のようにも確かめられる:
これは1変数複素関数に対する1次分数変換作用
の微分表現に対応している。実際にがLie群の準同型であることは計算すれば分かるが少し非自明である。の作用の仕方は、の明示公式より
次の例を見る。Schwartz空間、あるいは上の急減少関数の空間とは、次の関数空間のことを言う。
ここでは多重指数であり、 は から への無限回微分可能関数の集合である。またノルムは
()である。ここで は上限を表し、再び多重指数の記号が用いられている。
この定義を理解する上で、急減少函数は本質的には、上の至る所で のすべてが存在する函数 であり、かつ としたとき の任意の負べきよりも早くゼロに収束するものであることに注意されたい。特に は無限回微分可能な函数の空間の部分空間である。
のSchwart空間上の表現
生成元の対応は次のようになる(は略)
と書けば生成元はすべてWeyl代数の2次式、Heisenberg代数のFock表現の普遍包絡環の元である。準同型は以下のように確認できる。
この例についての詳細な考察は次の記事に書く。