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積分解説4

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今回はこちらの積分botさんの積分を解説します。

https://twitter.com/integralsbot/status/1471498567898779649?s=21

I=111+x1xlog1+2x+2x212x+2x2dxx
=011+x1xlog1+2x+2x212x+2x2dxx+011x1+xlog1+2x+2x212x+2x2dxx
=20111x2log(1+x)2+x2(1x)2+x2dxx
=4Re0111x2log1+(1+i)x1+(1+i)xdxx
I(ζ):=0111x2log(1+ζx)dxx
I(ζ)ζ=0π2dx1+ζsinx
=0111+ζ2t1+t22dt1+t2
=201dt(t+ζ)2+(1ζ2)
=2π1ζ2tan11ζ1ζ2
ここでtan1の中身を約分しなかったのは、ζが複素変数であるためです。
両辺ζについて積分して
I(ζ)=2(tan11ζ1ζ2)2+C
(積分定数は求まりますが、後で打ち消されるので気にしません。)
また、ここから1±2i=ϕ±1ϕiを用います。これは倍角公式などから直ちに導けます。
I=4Re(I(1+i)I(1+i))
=8Re((tan12i1+2i)2(tan1i12i)2)
=8Re(tan1i(ϕ+1ϕi)2ϕ+1ϕi+tan1iϕ1ϕi)(tan1i(ϕ+1ϕi)2ϕ+1ϕitan1iϕ1ϕi)
=8Retan1((1ϕϕi)+(iϕ1ϕi)1(1ϕϕi)(iϕ1ϕi))tan1((1ϕϕi)(iϕ1ϕi)1+(1ϕϕi)(iϕ1ϕi))
=8Retan11ϕtan1ϕi
=8tan11ϕRe12ilog1+ϕ1ϕ
=4tan11ϕRe1ilog(1+ϕ)21ϕ
=4tan11ϕRe1ilogϕ
=4πtan11ϕ

解説は以上になります。
今回はlogの中身がわかりやすい形なので方針はすぐ立ちました。
tan1の計算は重かったですが、手応えのある命題で面白かったです。またこれの一般化も積分botさんが投稿しているので挑戦してみたいと思います。

投稿日:202211
OptHub AI Competition

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もっち
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