証明が忘れがちなので備忘録として。環は単位元を含む可換環とします。
ネーター環の極小素ideal
をNoether環,をのidealとする。このときを含むの素idealの中で包含関係について極小なものは有限個しか存在しない。特に、の極小素idealは有限個しか存在しない。(とせよ)
各idealに対してを含む素idealの中で極小なもの全体の集合をで表すことにする。idealでは無限集合であるとする。であることを示したら良い。だと仮定して矛盾を導く。はNoether環であるからは包含関係に関して極大元を持つ。それをとする。は素idealではない。(が素idealだとするととなり、これはを意味する。)よって、でを満たすものが存在する。このときが成立する。実際、を任意の元とすると、では素idealゆえの少なくとも一方が成立する。だとしても一般性は失われない。すると、である。さらにはを含む素idealの中で極小でもある。(を含む素idealは必然的にを含むからである。)よってとなる。よってが成立することがわかった。は無限集合であるからの少なくとも一方は無限集合となるがこれはの極大性に矛盾する。よってである。
1年ほど前にこの命題を示した気がしたのですが、もう少し易しいやり方だったと思います。別の証明を知っている方がいたらコメント欄へお願いします。