黄金比と正三角形をいじってたら$\cos3°$が求められたので、投稿しようと思いましたが、図形を投稿するのが難しいので方程式で求めてみることにしました。
$$e^x := 1+\sum^\infty_{n=1}\frac{x^n}{n!}$$
$$\cos x := \frac{e^{ix}+e^{-ix}}{2}$$
$$\sin x := \frac{e^{ix}-e^{-ix}}{2i}$$
$$°=\frac\pi{180}$$
以降、$\cos^2x+\sin^2x=1$ $\cos180°=-1$、加法定理、及びその系などは証明なしで使います。
$$\cos36°=\frac{1+\sqrt{5}}4$$
5倍角の公式から
$x=\cos36°,\cos108°,\cos180°,\cos252,\cos324°$のとき
$$16x^5-20x^3+5x+1=0$$
$\cos180°=-1$から
$16x^5-20x^3+5x+1$が$x+1$で割り切れることがわかる。
つまり、
$16x^5-20x^3+5x+1=(x+1)(16x^4-16x^3-4x^3+4x^2+1)$となる。
また、$\cos36°=\cos324°,\cos108°=\cos252$
から、方程式$16x^4-16x^3-4x^2+4x+1=0$
は2組の重解があることがわかる。
これと解と係数との関係から、
$$2(\cos36°+\cos108°)=1$$
$$\cos^236°\cos^2108°=\frac1{16}$$
$cos36°>0,\cos108°<0$から
$$\cos36°+\cos108°=\frac12$$
$$\cos36°\cos108°=-\frac14$$
解と係数との関係から
$x=\cos36°,\cos108°$のとき
$$4x^2-2x-1=0$$
解の公式から
$$x=\frac{1\pm\sqrt{5}}4$$
$\cos36°>0$から
$$\cos36°=\frac{1+\sqrt{5}}4\blacksquare$$
$$\cos3°=\frac{\sqrt{8+\sqrt3(1+\sqrt{5})+\sqrt2\sqrt{5-\sqrt{5}}}}4$$
加法定理から
$$\cos(36°-30°)=\cos36°\cos30°+\sin36°\sin30°=\frac{\sqrt3}2\cos36°+\frac12\sqrt{1-\cos^236°}$$
補題1から
$$=\frac{\sqrt3}2\frac{1+\sqrt{5}}4+\frac12\sqrt{1-\left(\frac{1+\sqrt{5}}4\right)^2}$$
$$=\frac{\sqrt3(1+\sqrt{5})}8+\frac{\sqrt2\sqrt{5-\sqrt{5}}}8$$
$$=\frac{\sqrt3(1+\sqrt{5})+\sqrt2\sqrt{5-\sqrt{5}}}8$$
つまり、$$\cos6°=\frac{\sqrt3(1+\sqrt{5})+\sqrt2\sqrt{5-\sqrt{5}}}8$$
半角の公式から
$\cos3°=\frac{\sqrt{8+\sqrt3(1+\sqrt{5})+\sqrt2\sqrt{5-\sqrt{5}}}}4\blacksquare$
これと$20°$の作図不可能性から分かることとして
整数$n$について
$n°$が作図可能⇔$n$は3の倍数
があります。
$\cos3°$の式は、より簡単にできるかもしれませんが、今の僕には出来ません。