を連結グラフとする.はの部分グラフであり,木であると定める.また,上の二項関係を部分グラフであることにより定めると,は半順序集合になる.これが帰納的であることを示す.を任意のの鎖とする.とおく.任意にをとるとき,が鎖であることからあるが存在してとなる.ゆえにを始点としを終点とする道が存在する.また,もしを通るサイクルが存在するとき,そのサイクルを含むようなが存在することになり矛盾が生じる.よっては連結かつサイクルをもたないことから,木である.よって,はの上界である.したがって,Zornの補題よりは極大元をもつ.もし,がの全域木でないとすると,あるが存在して,を始点としを終点とする道はに存在しない.他方は連結であるので,を始点としを終点とする道はには存在するので,この道を含むようにを拡大したものをとすれば,これはを満たすので,の極大性に反する.よって,の全域木の存在が示された.