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列型空間⇔点列連続写像は連続

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Xを位相空間とし,AXを部分集合とする.

  1. xに収束するAの点列が存在する,という条件を満たすXの点x全体の集合をs.cl(A)と表し,A点列閉包(sequential closure)という.
  2. A=s.cl(A)が成り立つとき,A点列閉集合(sequentially closed set)であるという.
  3. Xの任意の点列閉集合が閉集合であるとき,X列型(sequential)であるという.

X,Yを位相空間とし,f:XYを写像とする.

  1. xXとする.xに収束する任意のXの点列(xn)nNに対し,Yの点列(f(xn))nNf(x)に収束するとき,写像fxで点列連続(sequantially continuous at x)であるという.
  2. 任意のxXfxで点列連続であるとき,写像f点列連続写像(sequantially continuous map)であるという.

Xを位相空間とする.次は同値である.

  1. Xは列型である.
  2. Yを任意の位相空間とする.任意の点列連続写像f:XYは連続である.

(1)(2):任意のYの閉集合Fをとる.f1(F)が点列閉集合であることを示す.任意にxs.cl(f1(F))をとり,(xn)nNxに収束するf1(F)の点列とする.このとき,(f(xn))nNFの点列であり,fの点列連続性よりf(x)に収束するので,Fが閉集合であることからf(x)F,すなわちxf1(F)である.ゆえに,s.cl(f1(F))f1(F)であるから,f1(F)は点列閉集合である.Xが列型であることから,f1(F)は閉集合となるので,fは連続である.

(2)(1):集合2={0,1}{,{0},2}P(2)で位相をいれた位相空間をSで表すこととする.任意のXの点列閉集合Aをとる.Aの特性関数χA:XSが点列連続であることを示す.任意のxXをとり,(xn)nNxに収束する任意のXの点列とする.xAのとき,χA(x)=1であり,S1の近傍は2しかないので,(χA(xn))nN1=χA(x)に収束する.xXAのとき,xXs.cl(A)であるから,(xn)nNのうちAの元であるものは有限個になるので,(χA(xn))nN0=χA(x)に収束する.以上よりχAは点列連続である.よって仮定より,χAは連続写像になるので,Sの閉集合{1}の逆像χA1({1})=AXの閉集合である.ゆえに,Xは列型である.

投稿日:202229
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