[証明] とすると,なので
正則関数をとし,ガウス平面上で反時計回りの長方形の経路:
で積分しました(ただし).内のの孤立特異点はに限られるため,留数定理により
について:
について:
について:
以上より,
すなわち
となりました.[証明終わり]留数はWolframAlphaを使用して求めます.
これを拡張するにあたっては,と書けることから,が分岐点をもたないような関数を用いて
を同様の方法で計算できるのではないでしょうか.しかし,わかりにくかったので別の方法で計算します.具体的に
として,
について計算してみます.先ず,において
が成り立ちます.複素平面上において,は分岐点はであり,実軸上の区間で分岐截線をもつので,それを避けるように積分経路を設定したいと思います.今回は次図のように鍵穴積分路
:中心,半径:中心,半径とします.主値の偏角はで定義します.
は孤立特異点を除いて内で正則ですので,留数定理により
となります.
[
イメージ図
]
また,
ので,
整理すれば,
となりました.しかし,実際の数値では
符号が逆でした.ということで次の定理を主張したいと思います.
ではでの留数が出力されなかったことを考慮して,の引数がとなる必要があるのでしょうか.これをうけて,
と一般化することができると思います.の場合は,
となります.とすれば
となります.
のようにすれば,はで正則になりでの留数を計算すればよさそうです.すなわち,
となりました.とし,で
となります.
反射公式:について,でも同様の式を求めて適応することを考えてみますが,これはを掛けて積分することで
となります.これにより,例えば
となります.