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有限積,無限積を含んだ積分の解法

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0n=1(1x2n2)dx0sinxxk=1nsinakxakxdx0n=1n2n2+x2dx0k=1nk2k2+x2dx

適当に書いてみました
1番上はsinの無限積表示
2番目はボールウェイン積分
3番目はsinhの無限積の逆数
4番目は積分botの問題です。

計算方法は今私が知っているものは
1.積を先に計算する。
2.数学的帰納法
3.留数定理
(追記)4.重積分
ぐらいです。
部分積分で解ける都合の良い問題を作れば部分積分の項目を増やせるのですが、思いつきませんでした。
有限積の微分は対数微分法を用いて計算可能なのでそこから作れるのかもしれません。

1.積を先に計算する。

有名な無限積を下に書きます。

n=1(1x2n2)=sinπxπx
xeγxn=1(1+xn)exn=1Γ(x)
n=1(1+x2n)=11x
n=1cosx2n=sinxx
n=1(1q2n)(1+q2n1x)(1+q2n1x1)=nZqn2zn

ざっとこのような物がありますね
これらを含んだ積分は
全て右辺の形にすれば解けるでしょう。

2.数学的帰納法

(1)0sinxxk=1ncos(akx)dx=π2ak>0,1>k=1nak
(2)0sinxxk=1nsin(akx)akxdx=π2ak>0,1>k=1nak

探せば他にもありそうですね。
(1)は数学的帰納法
(1)のa_kを[0,a_k]で積分すれば
(2)が示せます。

3.留数定理

0k=1nk2k2+x2dx=π2n2n1

nを無限大にすれば
sinhの逆数の積分と一致しますね。

0k=1nk2k2+x2dx
=12k=1nk2k2+z2dz=πim=1nlimzmim2z+mik=1,mknk2k2+z2=π2m=1nm2mk=1m1k2(k+m)(km)k=m+1nk2(km)(k+m)=π2m=1n(1)m1(2m)!(n!)2(2m1)!(nm)!(n+m)!=πm=1nm(1)m1n!2(nm)!(n+m)!=nπn+1m0(n+1)!(n+m+1)!(1)m1(n1)!(nm1)!(m+1)!m!=nπn+1m0(1n)m(2)m(n+2)m1m!=nπn+1F[2,1nn+2;1]=πn2B(2,2n1)=π2n2n1

留数定理以外にも解法あるんですかね。

おわりに

まだ私の解けていない積分botの問題を下に書きます

01n0(1+x3(a+n)3)dx=4π3Γ(3a)Γ(a)3ea3x(ex+ex+e3x)3adx
0<xif(i=1nxi)i=1nxiai1dxi=i=1nΓ(ai)Γ(i=1nai)01f(x)xi=1nai1dx

1つ目は1.の積を先に計算で進めるとガンマ関数の形にできるのですが
それから進捗はありません。
2つ目はf(x)をe^xにすると右辺の
積分範囲が1ではなく無限なのかなと思いました。
どのようなfで成り立つのかわかりません。こっちは進捗無しです。

追記でこの記事で上げた積分の解法を書くかもしれません。

追記1

ここから書く内容は1.の
内容なのですが面白いと思ったので
共有します。
Γ(z+n)=(z+n1)Γ(z+n1)
=(z+n1)(z+n2)...(z+1)Γ(z)=Γ(z)k=0n1(k+z)

Γ(a+ix)Γ(bix)ecxdx=2πΓ(a+b)ei(ab)c/2(2cosc2)a+b
Γ(a+ix)Γ(b+ix)Γ(cix)Γ(dix)dx=2πΓ(a+c)Γ(b+d)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(a+b+c+d)
Rea+b+c+d>3dxΓ(a+x)Γ(b+x)Γ(cx)Γ(dx)=Γ(a+b+c+d3)Γ(a+c1)Γ(a+d1)Γ(b+c1)Γ(b+d1)

1つ目は逆メリン変換を用いて
2つ目はバーンズのベータ積分というものらしく、デルタ関数の重積分を用いて解くことができる。
3つ目はベータ関数の逆数の積分表示とデルタ関数で示せると思いますが試してません。
これらに先程のガンマ関数の性質を利用することで有限積の積分を作れる。

xecxsinhπx0<k1n(k1+ix)0<k2n2(k2ix)dx=(n+m+1)!2n+m+1eic(nm)/2cosn+m+2c2
πx2sinh2πx0<k1n1(k1+ix)0<k2n2(k2+ix)0<k3n3(k3ix)0<k4n4(k4ix)dx=2(n1+n3+1)!(n1+n4+1)!(n2+n3+1)!(n2+n4+1)!(n1+n2+n3+n4+3)!
sin2πx0<k1,k2,k3,k4n1,n2,n3,n4(k1+x)(k2+x)(k3x)(k4x)dxx2=π2(n1+n2+n3+n4)!(n1+n3)!(n1+n4)!(n2+n3)!(n2+n4)!

n_1などを全て揃えればかなり綺麗な形の積分になるでしょう。

もう1つ思いついた事があるので書きます。
床関数を用いることで
積分区間の分割により
∏f(k/n)を含んだ積分が作れると考えました。

1[x]g(x)k=1[x]f(k[x])dx=i=1[x]1ii+1g(x)k=1if(ki)dx

ぶっちゃけどうだっていいです

追記2

どうでもいいとは言ったものの
作ってしまいました。

1msin(πx)k=1[x]sin(πk[x]+1)dx=n=1m1(1)nn+12n1

右辺は解けますがめんどくさいので
このままで

n=1m1nn+1sin(πx)k=1nsin(kπn+1)dx
ここで、
オイラーの公式(e^ixのやつ)
を用いることで総積が計算できる。
k=1n1sinkπn
=12n1k=1n(1e2kiπ/n)=12n1limx11xn1x=n2n1
よって
n=1m1n+12nnn+1sin(πx)dx
=n=1m1(1)nn+12n1

追記3

追記2
追記2の解法に\piを付けるのを
忘れてました。
気持ちで付けて見てください

追記4 重積分

[0,)nk=1nsin(ktk)dtkk=1ntk=π2(n1)!(2n1)

最近積分を重積分で弄くっているのですがそれの副産物です。

[0,)nk=1nsin(ktk)0exk=1ndxk=1ndtk
=0k=1nkk2+x2dx

これは3.で解説したものです。
この三角関数の積分を帰納法で
解くことができれば
3.の解法も帰納法として増えるでしょう。
もしそうなれば留数定理よりも
こちらの解法の方が私はすきです。

投稿日:2023828
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