マジでこんにちは。僕(睡眠が得意だが最近あまり睡眠に精を出せていない)です。
$ \downarrow $ 【図1】僕
$$ \\ \textcolor{lightgray}{*虚無のスペース*} $$
タイトルにもある総冪(そうべき)というのは僕が今名付けたのでもしかしたら知らない方も地球上に2人か2人半くらいいるかもしれません。
既に大体予想はついていると思いますがそれです。あなたが今思い浮かべているそれのことです。
総和、総乗の次のやつです。
数列$ {a_k} $に対して、次のようなものを$\textbf{総冪}$と呼ぶことにする.
$$
\underset{k=1}{\overset{n}{\;\;\huge H^{\small 3}}} a_k=
a_1^{a_2^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{a_n}}}}}}}
$$
今回の記事ではこの$a_k$を$\frac{1}{k}$に固定して遊びます。
(記法は独自)
ここで $$
\underset{k=2}{\overset{n}{\;\;\huge H^{\small 3}}} \frac{1}{k}=
\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\frac{1}{n}}}}}}}
$$
を $\mathbf{調和総冪} $と呼ぶことにする.
この調和総冪の極限であるところの, いわば $\mathbf{調和総冪極限の定数} $
$$
\mathcal{H} _{e\infty}=
\underset{k=2}{\overset{\infty}{\;\;\huge H^{\small 3}}} \frac{1}{k}=
\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\cdot}}}}}}
$$
はどのような値に収束または発散するだろうか?
$$
\textcolor{gray}{タイトル回収です。アツ~~~~~~~~}
$$
取り敢えず予想を立てたいので計算してみましょう。収束(または発散)が遅そうなので
Wolfram Alphaやdesmosではなく、プログラムを組みます。
$$\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}}=\sqrt[3]{\frac{1}{2}} $$なのでforでpowを循環させて冪根をとりまくればいいですね。
n | $\mathcal{H} _{en}$ |
---|---|
2 | $\frac{1}{2}=0.5$ |
3 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}}=0.7937005259...$ |
4 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\frac{1}{4}}}=0.5905635885...$ |
5 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\frac{1}{4}^{\frac{1}{5}}}}=0.7397346058...$ |
6 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\frac{1}{6}}}}}=0.6226650505...$ |
7 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\frac{1}{7}}}}}}=0.7177760142...$ |
うんうん、ちゃんと一定値に収束しそうですね~
0.67あたりですかね?
n | $\mathcal{H} _{en}$ |
---|---|
100 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\frac{1}{100}}}}}}=0.65836559926633120287...$ |
101 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\frac{1}{101}}}}}}=0.69034712611496429346...$ |
102 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\frac{1}{102}}}}}}=0.65836559926633120287...$ |
103 | $\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\frac{1}{103}}}}}}=0.69034712611496429346...$ |
うん...?
一つの値に収束しない...?
$\textcolor{gray}{(n=100000で有効桁数を55桁まで増やしても完全一致でした)}$
なるほど、1未満の数に冪根を取ると大きくなるから、
冪部分(1未満)が冪根を取られて大きくなる$\rightarrow$
冪部分が大きくなって底の部分が小さくなる$\rightarrow$
底(1未満)が冪根を取られて大きくなる$\rightarrow$...
っていうのが無限に連鎖している感じですね。
これは...振動!?
まさか発散する...いや、非常にゆっくりだけど差が狭まっていくのは間違いないしやっぱり収束だろ...
ならどんな値に収束するんだ?
冪部分の減少と冪根を取ったときの増加が釣り合う点?
それはどのくらいの数?
0.67より大きい?
それは超越数?
いやでも冪根の無限の組み合わせで表現できるんだから代数的数か?
でも代数方程式に無限って流石にナシか?
もしかすると一般項を三角関数で表せたりするのか?
このまま二つの値に収束するのか?
なら上下から抑えられるのか?
よくわからない...
でもとりあえず、今のところの予想を置いておきます。
調和総冪極限の定数
$$
\mathcal{H} _{e\infty}=
\underset{k=2}{\overset{\infty}{\;\;\huge H^{\small 3}}} \frac{1}{k}=
\frac{1}{2}^{\frac{1}{3}^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\cdot^{\cdot}}}}}}
$$は一つの値に定まる.
だいぶ弱いかつ信憑性の低い予想ですが...まだ予想を強くできるような武器を持ち合わせていません。
$\mathbf{この続きができました!!!!!}$
おわりです、これから総冪はどうなっていくのでしょうか
記事のレイアウトは勝手ながら みゆさん の記事を参考にさせていただきました。