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正の約数の個数を大雑把に上から評価する

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以降,自然数nの正の約数の個数をd(n)で表すこととします.
約数関数の定義から
d(n)=d|n,0<d12d|n,0<dnd1=2d|n,0<dn12k=1[n]1=2[n]
ゆえに,
d(n)2[n]
となります.ここで[  ]はガウス記号を表します.

d(n)2[n]
が成立する. [  ]はガウス記号.

何か物足りないので,こんな問題を考えてみます.

d(n)=2[n]となるnは何か

定理1の導出過程で不等号が全て等号になるnを探すので,条件は以下のようになります。

等号成立の条件

  • nは平方数でない
  • n1から[n]までの全ての自然数を約数にもつ

ここからは場合わけです.

  1. [n]=1のとき,
    d(n)=2なのでnは素数.
    n5ならn>2であるから,n=2,3

  2. [n]=2のとき,
    n1,2を約数にもち,n=2aとなるa(>2)が存在する.
    不等式2a<3を解けばa=3,4であるから,n=6,8

  3. [n]=3のとき,
    n1,2,3を約数にもち,n=6aとなるa(>1)が存在する.
    不等式6a<4を解けばa=2であるから,n=12

  4. [n]=4のとき,
    n1,2,3,4を約数にもち,n=12aとなるa(>1)が存在する.
    不等式12a<5を解けばa=2であるから,n=24

  5. [n]=N5のとき解が存在しないこと証明する.
    lcm(1,2,,N)=L(N)として,n=L(N)aとなるa(1)が存在すると仮定する.
    gcd(N1,N)=1よりL(N)=kN(N1)  (k2)と表すことができ,[n]=Nより
    n<(N+1)2L(N)aN(N+2)aN(N+2) kN(N1) =1k+3k(N1)<1
    となる.これは仮定に矛盾し,この場合の解nは存在しない.

以上により,d(n)=2[n]の解はn=2,3,6,8,12,24のみだとわかります.

d(n)=2[n]n=2,3,6,8,12,24

定理1

d(n)<2n

定理2より,nが平方数のときは等号でないから,

  1. n=2,3,6,8,12,24のとき
    d(n)=2[n]<2n

  2. n2,3,6,8,12,24のとき
    d(n)<2[n]2n

今回の記事はこれで以上です.ここまで読んで頂きありがとうございました.

投稿日:202255
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約数関数、数列関係の記事を中心に書いていきます。 記事の内容に間違いがあれば教えてくれるとありがたいです。

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