どうも
こんにちは ごててんです 雨で寒いです
今回は巡回置換について考えます
この記事で使う記号を定義
便利な記法 その2
たとえばと書けば, これはを意味します.
と書けば, これはを意味します.
記事を書くのが超ラクです
わたしはを見たら, 「をに, をに移す巡回置換」と脳内で考えています.(この形の置換を巡回置換と言います.)
を考える
の元を考えると, とがあります. (の元の数は個)
は単位元であることから, と書かれることが多いです.
はと書かれます.
よって, がわかります.
を考える
の元を考えると, 以下のつがあります.
これらは左から, と書けます.
よって, がわかります.
覚えちゃえ
の元の計算をする機会はまあまあ多いです. 正規部分群でない例を作ったり, 群環の簡単な例を考えたり... というわけで, ある程度計算結果を覚えておくことで大幅に時間を短縮しましょう.
以下は私が意識的に覚えている例です.(計算するうちに覚えてしまう範囲ですが)
正しいか計算してみると練習になると思います.
互換
長さ
共役な作用
その他
これらを覚えておくといろいろ便利です.
例題...
普通に計算してもいいですが, 上の暗記から引っ張り出すという手もあります.
より, で,
がわかります.
どういう巡回をしているかは, 具体的に元を追跡することでわかります.
よって, です.
解いてみよう
なら巡回置換でないものがある
の元で, 1つの巡回置換で表せないものを1つ挙げよ.
解答例
問題1...
問題2...
1つずつ見ていきます.
...
1 → 2 → 4 → 3 → 2
2 → 1 → 2 → 2 → 4
3 → 3 → 3 → 4 → 1
4 → 4 → 1 → 1 → 3
よってと書け, 追跡してと書き直します.
問題3...
...
追跡します.
1 → 3 → 4 → 5 → 2 → 7 → 6 → 1 より
です.
問題4...
がそれにあたります. 左の3つに単位元を加えたものをクラインの四元群と呼びます.
問題5...
を示せ...
右辺を計算します.
1またはnであるか そのどちらでもないかで場合分けします.
n
nなら, 右側から考えていってではじめてにまつわる置換が登場するのでそこで n→1 となり, 最終的にも n→1 です.
1
1ならで 1→2 となり, その後の置換に2は登場しません. よって最終的にも 1→2 です.
1でもnでもないもの
kを1でもnでもないものとすれば, 右側から考えていってではじめてにまつわる置換が登場し k→1 です. しかしその直後にが登場するので k→1→k+1 です. よって最終的に k→k+1 です.
これらをまとめると, 右辺はつまりとなります.
おつかれさまでした
お疲れ様でした. 対称群の計算は慣れてくるととても楽しいです. だれか競技化してくれないかな......
ここまで読んでいただきありがとうございました~~~