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ちょっと変わった複素積分のテクニック

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今回は軽めに、積分計算のときに、僕がたまに使うテクニックを紹介します。やることは、以下の変形です。
1=1πIm(lnx+πi)1=2πIm(lnx+πi2)
一見何の意味もなさそうですが、状況によってはこれが刺さる場合があるんです。一つ目の場合の例を紹介します。
0ln(1+x)1+x2dx=1πIm0(lnx+πi)ln(1+x)1+x2dx=1πIm0i0iln(x)ln(1+x)1+x2dx=1πIm(2πiResz=iln(z)ln(1+z)1+z20i0iln(x)ln(1+x)1+x2dx)(,)=1πIm(2πilniln(1i)2i01lnxln(1x)1+x2dx1lnx(ln(x1)πi)1+x2dx)=Im(π2i(ln22πi4))0+1lnx1+x2dx=πln24+01ln1x1+x2dx=πln24+n=0(1)n01x2nln1xdx=πln24+n=0(1)n(2n+1)2=πln24+β(2)
被積分関数にある扱いにくい部分(ln(1+x)など)を、うまく実部・虚部に落としこんで、扱いやすいもの(ln(x)など)に変換きるということです。以上です。

投稿日:2022620
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便利
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引き算が苦手です

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