この記事では、先月私が偶然発見した正多角形に関する超面白い性質を紹介したいと思います。
ちょっと長いので、お急ぎの方は証明の部分は飛ばして、超面白い性質の部分だけでもご覧いただければと思います。
まずは、最初に正
下の図をご覧ください。
正7角形の場合
見つけた性質は次のようなものです。
一辺の長さ
拡大してもピッタリ接している
図中の
また、各正
この性質を見つけたときは本当にビックリしました。作図ソフトgeogebraで作図したら接しているように見えたので、座標計算で確かめてみたら確かに接していたのです!
(正確に言うと、私が最初に発見したのは「上半分」の部分だけで、その後で下半分の部分でも成立することを教えていただいたのですが。)
次に、正
正
これまたピッタリ接しました!
正
赤い小正多角形の「辺」が他の正多角形と接している場合と、赤い小正多角形の「頂点」が他の正多角形と接している場合の
小正多角形の「辺」で接触する場合と「頂点」で接触する場合がある
この事実そのものも面白いですが、後で証明の場合分けのときに使いますので、頭の片隅にとどめておいていただければと思います。
さらに他の正多角形で試してみると・・・
同じ性質が成り立つ多角形たち
なんと、多くの正多角形で同様の性質が成り立つことを発見しました!
ただし、上の図を見ていただくと、
実は、
このように、残念ながら
しかし、
もしも、
実は、この性質は**
繰り返しになりますが、
次の図を見てください。
正
図中の
次のような性質が成り立っています。
一辺の長さ
他の正偶数角形についても、同じ配置にすると確かに接していることがわかります。
正偶数角形を接するように配置
ではここまでの内容を一旦まとめたいと思います。
このとき、
相似比2:1の正"奇数"角形内接の定理
このとき、
相似比2:1の正"偶数"角形内接の定理
「定理」の名前は適当に付けました。もし「こんな名前の方がいい」とかあればコメントいただければと思います。
ではいよいよ証明パートに入りたいと思います。
まずは、正"奇数"角形の方から証明します。
正"奇数"角形の場合、上半分と下半分で配置が異なるため、まず上半分から証明します。
証明のために、各頂点に名前をつけることにします。
各頂点に名前を付ける
図のように、
最初に次の補題を考えます。
特に、その交点は
説明用
となる。
となる。
と表すことができることがわかる。
であるから、
であるとわかる。
代入すると
となる。
したがって、
さらに、
であるから、
次に、
最初のうちは
となっていますが、 途中から大小関係が逆転して
となる
さて、ここから
例えば
《パターン
ここからは説明の都合上、
ということです。
平行四辺形の各頂点の
(
であることがわかり、また、
さらに、次の事実がわかります。
(
これで、「
次に、
補助線となる平行線を引く
原点
そのため、
補題
また、次の興味深い関係も得られます。
図中のオレンジ線と緑線の部分の長さがそれぞれ等しいということです。
美しい関係だと思いませんか?
(
(
より明らか。
例えば
《パターン
先ほどと同様、平行四辺形の頂点と対角線の交点の
(
であることがわかり、また、
さらに、次の事実がわかります。
(
これで、「
次に、
補助線となる平行線を引く
補助線
補題
また、次の興味深い関係も得られます。
図中のオレンジ線と緑線の部分の長さがそれぞれ等しいということです。
これまた美しい関係だと思いませんか?
下半分の証明は、上半分の証明と全く同じ方法で行うことができます。ここでは補助線だけ提示しておきます。
補助線たち
正偶数角形の場合も、ほぼ同様の手順で証明できます。
正10角形の場合の補助線
平行四辺形を使うために、外側の正
正
正
偶数バージョンの方は途中で力尽きた感じになってしまいましたが、いったんここで終了とさせていただきたいと思います。
今回のこの超面白い性質の発見と証明には、Twitterでたくさんの方の協力をいただきました。証明に直接貢献された皆さんのツイートをここでまとめて紹介したいと思います。そのほかにも、この問題をたくさんの方に考えていただきました。本当にありがとうございました。
Leukocyte (@insanity_EX)
apu (@apu_yokai)
Diego Rattaggi 🇨🇭(@diegorattaggi)
じゃがりきん(@jagarikin)
立見鶏(@StandeeCock)
Makoto Kamada(@kamadox)
獅子座じゃない人@メiドi1i最i下i位i作i品iのi作i者(@leo_maru_gt)
ますたぁP@ポップン(4)(@0625Master)
https://twitter.com/insanity_EX/status/1538093647702261760?s=20&t=rIvTtqrNI_1JOMLe8upztg
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今回は本当にたくさんの方のご協力でこの面白い性質を発見、証明することができました。Twitterで数学で遊んでいて本当に良かったと思います。これからもいろいろ遊んでいきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします!
また、記事の内容に関連する情報等ありましたらどんどん教えてくださいね。
この記事で紹介した正多角形の性質について、更に驚くべき一般化が可能であることが分かりました!
是非、下のリンクから記事をご覧いただきたいと思います。