記号の約束
は関数が任意の値に対してを返す関数であることを意味します。
嘘命題
実数上の関数列がある実数上の関数に一様収束するならば、の収束先は
proof 概要
上の命題が嘘であることを示す。
実数上の関数列が何かしらの実数上の関数に一様収束していても、その導関数列が何かしらの実数上の関数に収束するとは限らないよねというのが話のオチです。
その例が、です。(は実数)
proof
について
であり、は実数全体を定義域とする関数には収束しない。
(の時、はを変えると振動してしまう)
について
(一様収束)が成り立ちます。
つまり、関数列の収束先は任意の実数に対して0を対応させる関数。
よってこの導関数は0。つまり、
結論
関数列は実数を定義域とする関数には収束せず、一方は任意の実数に0を対応させる関数なので、命題は嘘。
独り言
一様収束したら積分とかは大体交換可能なんだなと思いがちだと思います。
一様収束していても微分の時には交換可能と一般には言えない、というのを数年前にやったんですが忘れてしまっていたので書きました。
wikipediaに載ってます。
ただ、今回の例はそもそも の収束先が実数上の関数としては少なくとも存在していない例なので、存在両辺存在して食い違う反例ないかな。。