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大学数学基礎解説
文献あり

凸関数の定義について

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凸関数の定義の仕方が3種類あるそうです。よく知られた定義は定義1です。

凸関数

以下の条件を満たす関数fは凸関数である。

f(λx+(1λ)y)λf(x)+(1λ)f(y)   ,x,yRn,λ[0,1]

動画では厳密に定義してないので、細かな設定は必要だとは思うのですが、ざっくりいうと定理1が成り立つそうです。

fは凸関数であるとする。以下の条件は同値である。

  1. f(λx+(1λ)y)λf(x)+(1λ)f(y),   x,yRn,λ[0,1]
  2. f(y)f(x)+f(x),yx y
  3. 2f(x)0

一部のみ証明する。

3が成り立つならば2が成り立つことを証明する。

証明の流れとしては、3が成り立つならばfは単調であることを証明する。その後、fが単調であれば2が成り立つことを証明する。

  • 3が成り立つならばfは単調である

01(xy)T2f(tx+(1t)y)dt=01ddtf(t(xy)+y)dt=f(x)f(y)

001(xy)T2f(tx+(1t)y)(xy)dt=f(x)f(y),xy

よって、3が成り立つならばfは単調である。

  • fが単調であれば2が成り立つ

01f((yx)t+x)T(yx)dt=01ddtf((yx)t+x)dt=f(y)f(x)

f(y)=f(x)+01f((yx)t+x)T(yx)dt

関数h(t)を以下のように定義する。

h(t):=f((yx)t+x)T(yx)h(0):=f(x)T(yx)

fは単調であるので、
f((yx)t+x)f(x),(yx)t+xx0

つまり、

f((yx)t+x)f(x),(yx)t0

t0であるので、

f((yx)t+x)f(x),yx0

よって、
h(t)h(0)0

両辺を積分して式変形すれば、
01h(t)dt01h(0)dt=h(0)01dt=h(0)

よって、

f(y)=f(x)+01h(t)dtf(x)+h(0)=f(x)+f(x)T(yx)

よって、fが単調であれば2が成り立つ。

参考文献

投稿日:2022917
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hdk105
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計測・制御・情報に興味があります. 備忘録として残していきます.

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