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— apu (@apu_yokai) July 24, 2022
この積分の答えはな〜んだ? pic.twitter.com/smKODf6TbK
少し古い話になりますが、2019年10月ごろ、次のような公式を作ったことがあります。
10月に計算した積分シリーズのまとめの図(2枚)
— apu (@apu_yokai) October 30, 2019
これ使って何か面白いことできないかな pic.twitter.com/SprrM6ePFh
ガンマ関数、ディガンマ関数で書き換えるとこんな感じ pic.twitter.com/nWO89iDNtu
— apu (@apu_yokai) October 31, 2019
(公式
(公式
(公式
(公式
今回の問題は、この(公式
この(公式
これらの公式の導出過程を紹介します。
まず次の補題を考えます。
補題の証明についてはTwitterでいろいろ教えてもらいました。
(参考ツイート)
— ラジオ2 (@fmathsecond) October 10, 2019
<訂正版> pic.twitter.com/JsRjHpx0Ha
— toyo (@toyo9) October 13, 2019
できました。[0,1]と[1,∞]に分けることで級数展開ができてcscの展開の形に表せます pic.twitter.com/KFFcbIzHRP
— とりあ (@tria_math) October 13, 2019
まとめるとこんな感じに証明できます。
まず、次のような級数展開が成り立ちます。(証明は上記@toyo9さんのツイート参照)
この級数の両辺に
(極限と積分の交換は本当は厳密な議論が必要ですがここでは省略します。)
厳密な議論ではないですが、(公式
なお、🐟🍊みかん🍊🐟 (@_MIKAN_kankitsu) さんのツイートのように、ベータ関数・ガンマ関数の相反公式を使って導出することもできます。
https://t.co/c2QVKs5W8j
— 🐟🍊みかん🍊🐟 (@_MIKAN_kankitsu) July 24, 2022
好きなGauss積分のやり方に
(公式
導出に使う補題をまず掲げます。
数列の母関数と
数列
このとき次が成り立つ。
また、次も成り立つ。
これらの式に
自然数の逆数からなる数列
単純に定義域を拡張すると虚部が多価となるため、偏角として適切な値を選択する必要がある点に注意が必要です。
それでは導出を始めましょう。
先ほどと同じように
この交代和を(補題
虚部の合計が
最後の式のカッコ内の第
ここまでで次の式が得られました。
実は、
まとめるとこうなります。
おそらくもっと簡単な導出方法があると思いますが、試行錯誤の末にトリッキーな変形を多用してたどり着いた式なので気に入っています。
(公式
— apu (@apu_yokai) October 14, 2019
これらの特殊値をみて、「一般化できそう」と思いました。
しかし、試行錯誤はなかなかうまくいかなかった……のですが、最終的にディガンマ関数を使うことで一般化に成功しました!
次の補題を使います。
この公式の導出には大変苦労しました。
途中、厳密でない部分がいろいろあると思いますが、検算結果は合っているので、一応は正しいものと思っています。
まず次の補題を示します。
以前導出したときのメモがゴリ押し過ぎて自分でもよくわからなかったのでTwtterでヘルプを求めたところ、綺麗な証明を考えていただきました。ありがとうございます!
少し色々な導出を試行錯誤した結果こんな感じの式変形に落ち着きました。いい具合に収まったんじゃないですかね pic.twitter.com/2kwyriGHrg
— しょう (@emiemi_ogaoga) September 8, 2022
以下で教えてもらった方法で証明します。(少しアレンジしています。)
以上より
ここで
と変形すると
それでは計算を始めましょう。
(補題
虚部の和がゼロになることから
また、
まとめると
2019年10月ごろはこれらの積分を計算して遊んでいました。
当時のツイートには関連するものや証明などがありますね。
ところで、特殊値を並べたものは不思議で面白く見えたのに、公式化するとなんだかつまらなく見えてしまうような気がします。
とはいえ、一般化にあたってガンマ関数やらディガンマ関数やら相反公式やら、今まで見たことのない公式をたくさん使って、正直なところかなり背伸びして公式を作りましたので、成功した瞬間はとても達成感が得られました!
皆さんも是非いろいろな一般化で遊んでみてください!