どうも,コロナに罹ったかそうです.
先日「圏論の地平線」の出版記念イベントに参加し,それについてMathlogでまとめようと思ったのですが,しばらく辛くて放置.そろそろ書きたいなと思っています.
ネット(有向点列)についてネット(Google)で調べていると,順序位相なるものに出会いました.よくよく見てみると位相空間の反例がいろいろ作れるなかなか良い奴であることもわかりました.
今回は順序位相について自分の理解の範囲内で書いてみます.
目標:順序位相とその使用例を見る
あやしい記述を見つけ,12/24に更新しました.
誤りを複数教えて頂いたK管さんに感謝します.ありがとうございます!コメントで教えて頂いたアライグマさんもありがとうございます!!
他にも誤りがあるかもしれません.もし何かあれば(わかりにくいなどでも)コメントで教えてください.
【
【
このとき
「
を満たす,ということです.
感覚的には,「同じ区間に入る=近いとする」という感じです.
まず,上記の
(空集合には元がなく
以下,
の3パターンについて位相空間の定義条件が満たされるかを確かめれば十分で,2と3はほぼ同じやり方で証明できるので以下1と2の場合について確かめる.
まず,
(
(
次に
(
(
まず,
次に
以上より
大丈夫そうですね.
「sequentially closedな集合の点列の収束先はsequentially closedな集合しかない」といった状況です.
特に
位相空間
集合
このとき以下の命題が成り立つのですが,この反例に順序位相が登場します.
sequentialでない位相空間が存在する
ここでお膳立ては終わりではありません.反例に順序数の集合
まず
そして
これだけ?もっと説明してほしい!?嫌ですね・・・順序数の説明.長くなりそうで.読む方も眠くなるでしょう.
ところがっ!なんとこいつが何者かの説明は頑張ればネットで探せば出てくるんです!ネットで探せば出てくるものは・・・割愛!
また
こちらの資料
も参考になると思います.自分に合った理解をしてくださいね.
...上のリンクを踏んでいろいろ眺めましたね?納得できましたか?
もしよくわからなくても,次行ってみましょう.使用例を読みながらわかるようになることがあるかも.
丸投げ過ぎるので先程書いたことをまとめました.
があります(
今回は大方
最後に,(半ばネタバレですが)これから
上記の
定義
ここで唐突に以下の事実を認めます:
このとき
であることと命題
よっしゃ準備完了!「終わり,閉廷!」といった気分になるくらいここまでの内容はボリューミーですが,ここからがメインディッシュです.
前に言ったように,
(順序位相で閉集合):
背理法で示す.
1のときは
2のときは
3のときは
(sequentially open):
以上より
いずれにせよ,
順序位相は少し触れただけで奥深さが垣間見れました.今後自分で遊んでみようと思い,他の使用例は自分で飲み込んでから書くことにします.
ここでは,読者の皆様が一から順序位相を調べるのは大変だと思うのでこの記事を書く際に自分が参考にしたサイトを紹介します.
順序位相の使用例は Wikipedia にいろいろ結果だけまとめてあったり,Stack Exchangeで調べて これとか , こんなものとか 見つかったりします. Dan Maさんの記事 はいろいろ書いてあって勉強になると思います.
私は中学3年生の時にカントル「超限集合論」を何故か買ったことがあり,今も家にありますが,ほとんど積読状態でして,超限順序数まわりに対し心残りがあるんですね.
今回の記事を書いているうちに,これは超限集合論読めよという何者かからの圧(?)ではないかとも思いました.
志学数学にて学生のうちに数学の古典=原著論文を2冊は読んでおけという記載がありますが,今年の春学期に授業でゲーデルの不完全性定理の原著論文を読んだ私としては今「超限集合論」を読めばゴール!って感じがするんですね.どうしよう,読もうかな・・・?