以下の漸化式で与えられる数列
(1)
(2)
(3)それぞれの数列の一般項
(4)
まだ解いていない方はこちらから 記事 へ飛べます。答えを見たくない場合はどうぞ。
この数列
今初めて聞いたという方は
高校数学の美しい物語さんの記事
を参照してください(分かりやすいです)。
場合の数を求めるときによく出てくるパターンの数列です。数学オリンピックや、まれに大学入試の題材になることもあります。
この漸化式を解く際、一般的には以下のような「母関数」を使った解法が有名です。(概略を示します)
そこで、これ以外にもこの漸化式を直接解く別解がないだろうかと考えて出来たのがこの問題です。
また、(4)の問題はウォリスの公式から得られる、
では解説に移りましょう。
(1)
まず
次に
仮定より、
(1)の結果より、
ゆえに
よってすべての非負整数
(3)
(2)より、
(
ここで
(4)
求める値を
ここで分子を
(
よって、
次に
同様にして、
したがって、
ゆえに、はさみうちの原理より
対数関数の連続性より、
よって
※別解
ベルトラン・チェビシェフの定理(Bertrand–Chebyshev theorem)のエルデシュ(Paul Erdős)による証明を知っているなら
などの評価がすぐに思い浮かぶでしょう。
もちろんこれらの不等式を示す(
これ以外に別解などあればぜひコメントください。指摘も歓迎です。