twitterで見かけて書きたくなったので, の以下の正の約数の個数を求めてみます. (ちなみに
JMO2013yo9
の問題です.)
としましょう. まず明らかに偶数は約数にはなりません. 次に明らかにはで割り切れます. これについて少し考えればLTEの補題からなのではは約数だけどは約数に持たないことが分かります.
さて, 以外の素因数を持つ場合を考えましょう. とりあえずを素数としてとしましょう. まず明らかに. そしてフェルマーの小定理よりとなるので. ここでであるのではを取り得ます. とするとが偶数である事と合わせてとなって矛盾するのでを考えれば十分です.
のとき. に矛盾.
のときかつ. これを満たすのは.
のときかつ. 二つ目の条件から.
ここから絞るのに工夫をします. のとき条件からが成立します. これはを意味します. (オイラーの基準)
ここから平方剰余の諸法則より, となります. とりあえずは消せたけどが残った. もう少し工夫しよう(別に普通に割り算すれば良いがつまらないので工夫する)よりである. よってオイラーの基準から. ここで平方剰余の相互法則からよって矛盾.
はで検討する.
のとき. かつ. 二つ目の条件から. これが一つ目の条件を満たせば良い. ここでオイラーの基準よりこれはと同値. そしてとなるのでが分かった.
これで素因数の情報が分かったのでそこから約数を列挙すると. (素因数の情報からだけでは約数を列挙できるとは限らないが今回は以下の約数に限定されていたため型の約数がしかないので助かった)
さて, 今年は年なのででもやってみましょう.
まずの約数は奇数. 次にLTEの補題より. はで割り切れず, かつとする.
フェルマーの小定理よりである. ここで を思い出しながらが偶数であることに感銘を受けるとがわかる.
のとき. むり.
のとき. かつ. とりあえず必要条件として. それぞれ計算するとが残る. ここは諦めて割ってみるしかない. そしたらどれも条件を満たさない.
のとき. そもそも条件を満たすがない.
よってのみ. さみしい.