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S-rSを書き並べる必要はない(その2)

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前回 の続きです。

今回は、f(n)g(n+1)g(n)に変形する方法について扱う。

f(n)=aのとき

f(n)=a{(n+1)n}
よってg(n)=anのときf(n)=g(n+1)g(n)

f(n)=an+bのとき

f(n)=a2(2n+1)+(ba2)=a2{(n+1)2n2}+(ba2){(n+1)n}
 g(n)=a2n2+(ba2)n
(n+1)2n2=2n+1となることを意識して変形すると良い。


おまけ f(n)=an2+bn+cのとき
(n+1)3n3=3n2+3n+1となることを意識して変形すると良い。
f(n)=a3(3n2+3n+1)+(ba)n+(ca3)=a3{(n+1)3n3}+(ba)n+(ca3)
(ba)n+(ca3)は直前の公式を用いて変形して
ba2n2+(ca3ba2)nが得られることを考慮する
 g(n)=a3n3+ba2n2+(cb2+a6)n

上記のような2次を階差型に変形することについては、普通にΣ計算をしたほうが早いと思われる。
f(n)=rnのとき

f(n)=r1r1rn=rn+1rnr1=rn+1r1rnr1
 g(n)=rnr1=rr1rn1

f(n)=nrnのとき

f(n)=r1r1nrn=nrn+1r1nrnr1={(n+1)1}rn+1r1nrnr1=(n+1)rn+1r1nrnr1rn+1r1=(n+1)rn+1r1nrnr11r1(rn+2r1rn+1r1)
 g(n)=nrnr11r1(rn+1r1)=rr1(nrr1)rn1

実用例として(等差等比)×(等比数列)混合型の数列の和を計算することに使える。

等差等比混合型 数列の和

Sn=k=1n(4k3)5k1を計算せよ

S1=1
Sn+1Sn={4(n+1)3}5(n+1)1=(4n+1)5n+15n51=(n+14)(5n+15n)=(n+1+14)5n+1(n+14)5n5n=(n+1+14)5n+1(n+14)5n(5n+1515n51)
よってg(n)=(n+14)5n15n51=(n1)5n1のとき
全ての自然数に対して
Sn+1Sn=g(n+1)g(n)が成り立つので、
Sng(n)=Sn1g(n1)==S1g(1)
Sn=g(n)+S1g(1)となる。
以上より、Sn=(n1)5n1+1

確かに答案の見た目はきれいになるが、SrSの場合はn=1を確認する必要が無いので、初学者にわざわざこの方法で教える必要性は無いと感じる。

投稿日:2023221
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