※本記事は,
既に別所で投稿した内容
をMathlogのために書き直したものです.
本記事の目的
本記事では,次に示す命題の証明を与える.
を可分距離空間,をの部分集合とする.このとき,は相対位相に関して可分である.
以下,に対してと定める.
命題の証明
をの可算稠密部分集合とする.このときは可算であり,かつ任意のおよびを要素に持つの開集合に対してを満たすが存在する.
任意のおよびを要素に持つの開集合に対して,開集合の定義より,を満たすが存在する.よって,特にを満たすに対してが成り立つ.一方,はの稠密部分集合であるからである.そこで,をひとつ選ぶとよりである.さらに,任意のに対して
よりすなわちである.よってが成り立つ.
そこでと定めると,は可算であり,かつ任意のおよびを要素に持つの開集合に対してを満たすが存在する.
空でない各に対してをひとつ選び,とおく.このとき,はの可算稠密部分集合である.
任意のおよびに対してを満たすが存在する.そこで,各に対してに対応するの元をとすれば,ゆえ点列はに収束する.
以上より, は相対位相に関して可分である.