初めに、ABC予想とは
$a+b=c$を満たす互いに素な自然数の組$(a, b, c)$の積$abc$の互いに異なる素因数の積をdと表す。
この時、任意の$ε>0$に対して、
$c>d^{1+ε}$
を満たす組$(a, b, c)$はたかだか有限個しか存在しないであろうか?
有限個しか存在しなければABC予想は真、有限個より多く(無限個)存在すればABC予想は偽である。
これがABC予想である。
(全て自然数)
$a+b=c$に対して、それより小さい$d$は高々有限個しかない。
十分に小さい全ての$c$に対しての$d$の和は有限。そしてどんなに大きく$c$を取っても、$c$は無限にならない。$c$の大きさしか$c$のパターンはない。$d$の和は有限なので、$d$は有限個しかない。
とメモに書いてあったが、$c$が有限である限り、全ての$d$の和は有限である。従って、全ての$d$の和より小さい$d$も有限である。そういう意味です。
追記 2024/6/2
$c$と$d$が両方有限だと、
$c>d^{1+ε}$
$c\leqq d^{1+ε}$
の両方を満たす$c,d$は両方有限個に限られます。
面倒なので
$d^{1+ε}=D$とします。
例えば今、
$c=0,1,2$
$D=0,1,2$
とします。
そして、
c☆D
という、順序を比較する不等式または等式を考えると、
$c< D$
$c>D$
$c=D$
の3パターンがあります。
☆は自由に等式または不等式から選べ、それぞれは合計するとcが0,1,2からの3通り、Dも0,1,2からの3通りなので、$3*3=9$通りしかなく、有限どころか、全てのパターンが9以内通りしか存在しません。
cもDも両方$10^{100}$通りでも$10^{200}$通りで、cが$10^{100}$通り、Dが$10^{10000}$通りなら$10^{10100}$通りです。
c,D両方有限なら、c☆Dのパターンは有限個しか存在しません。
全てのDの和DSumが有限なら、それぞれのDも有限の値です。$D_0+D_1+D_2+\cdots=DSum$なので。
なんでこのメモで直接$d$に言及していないのかは、今となっては分かりません。多分要らない操作なような気がします。
それに、この証明は
「いかなる巨大数(巨大な数。代表はグラハム数)も無限ではない」
という事実を使っているので、ABC予想の具体的な中身に何も触れていない。
だから私は、宇宙際タイヒミュラー理論は、全く知りません。
しかし、ABC予想が真だと、メリットが沢山あるらしいです。
この証明でも役に立つでしょうか。分かりません。
こうぼくん「証明ってこんなのだっけ」
その通り。でもこれでも証明です。