問題
座標空間に異なる3点をとり原点をとする。三角錐-の体積はであり、はすべて正であるとする。
(1)かつが実数のとき、の最大値を求めよ。また、の最大値を求めよ。
(2)かつが自然数のとき、の値の組をすべて求めよ。
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記事
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作問の意図
実を言うと、大した考えは特に無いです(???)
なんとなくの3点を取ったらたまたま体積が有名な因数分解の式になったのでそれを使う問題に仕上げました。
(1)は三次方程式の解と係数の関係から最大最小を求める典型パターンです。
(2)は取り組みやすい整数問題です。
個人的には基礎、標準を確認できる問題だなーと思ってます。
では早速解説へ移りましょう。
解説
(1)まず、より、三角形は正三角形である。
から三角形がのる平面へ下ろした垂線の足をとし、
とおく。
なぜならは相異なるので
したがって
となるからである。
同様にしてなので、は三角形の重心と一致する。
三角錐の-の体積は、三角形の面積をとして、
題意よりなので、
ここでとおき、の最大値を求める。
解と係数の関係より、はの三次方程式の正の3実数解である。
ただしのいずれか2つが重解になっていても良い。(3重解はNG)
とおき、との交点の数をグラフを描いて考えることにより、である。
のとき、はの巡回になるから、の最大値は確かに4として良い。
また、
であるからの最大値はのときになりそうだが、
実際のときにそうなるのでこれで良い。
(2)(1)より、を解けば良い。
はとならない自然数であるから、
また、に54の素因数3をすべて振り分けるとが自然数にならないので、場合分けは以下の3つである。
(i)
のとき、を消去して、
これをの二次方程式と見て判別式より、
だからを調べれば良い。適するのはのみである。
(ii)
のとき、を消去して、
これをの二次方程式と見て判別式より、
だからを調べれば良い。この場合すべて不適である。
(iii)
のとき、を消去して、
これをの二次方程式と見て判別式より、
だからを調べれば良い。適するのはのみである。
以上の(i),(ii),(iii)から、が答えである。
これ以外に別解などあればぜひコメントください。指摘も歓迎です。