3

ソフィージェルマン素数とレピュニット数

1486
1

今日は何の日

今日、11月11日はレピュニットの日です。

レピュニットとは、1111111など1がいくつか並んだ自然数のことをいいます。

そのような数の中で、素数であるものをレピュニット素数といいます。例えば、11111111111111111111119などがレピュニット素数になります。

1111116=111×10011111111119=111×1001001などの例から分かるように、1が合成数個並んでいる時、レピュニットは合成数になるのですが、1が素数個並んでいたとしてもレピュニットが素数であるとは限りません。例えば、11111=41×271という例があります。

今回は、ある「特別な素数」個の1を並べたレピュニットが合成数であることを示します。

とある問題

まずは、以下のような問いから考えることにします。

自然数111141は素数か?

以下に解答を記します。

解答
111141=99994119=104119と変形出来る。
(1083)=(283)(583)=(1)(835)=(1)(35)=(1)(1)=1であり、オイラーの規準により、10411(mod83)がいえる。
従って、1041183で割れるので、104119=11114183で割れるので、合成数である。

一般化

この問題を一般化する事で、以下のような定理が得られます。

p2p+1が共に素数であり、p1,13,19(mod20)のとき、1111p2p+1で割り切れる。特に、1111pは合成数である。

  • 2p+1 もまた素数であるような素数pのことをソフィージェルマン素数といいます。

q=2p+1とおく。このとき、q3,27,39(mod40)である。
まず、1111p=9999p19=10p19と変形する。q3,27(mod40)のとき、
(10q)=(2q)(5q)=(1)(q5)=(1)(1)=1であり、q39(mod40)のとき、
(10q)=(2q)(5q)=1(q5)=11=1であるから、結局(10q)=1である。従って、オイラーの規準より、
10p=10q12(10q)=1(modq)となるので、10p10(modq)である。q3より、q9は互いに素なので、10p19q=2p+1の倍数である。また、10p19>2p+1であるから、10p19は合成数である。

おわりに

今回はオイラーの規準と平方剰余を上手く使うことによって、このような結果が得られました。
実はメルセンヌ数(2n1(nは自然数)という形の数)にも同様な定理が成り立ちます。

ソフィージェルマン素数pp3(mod4)を満たすとする。このとき、2p12p+1で割り切れる。

何故、似たような定理が成り立つのかというと、メルセンヌ数2n1の二進数表記が1111nというようにレピュニットと同じ形をしているからです。つまり、二進数の世界においてのレピュニットは、メルセンヌ数だったのです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

投稿日:20201111
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

魚鱈
魚鱈
8
2094
好きなキャラはカロン(Nintendo®の)

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中
  1. 今日は何の日
  2. とある問題
  3. 一般化
  4. おわりに