関数$ y=f(x) $について,変数$x$がある定数$a$に限りなく近付くとき,その近づく方によらず,$f(x)$がある一定の値$b$に限りなく近付くとき,$$
\lim_{x \to a}f(x)=b(x \rightarrow aのときf(x) \rightarrow b)
$$
と表し,$f(x)$は$b$に収束するという,この$b$を極限値という.
特に,$x \gt a(x \lt a)$を満たしながら$a$に限りなく近付くときの極限を右(左)方極限と言い,$$
\lim_{x \to a+0(a-0)}f(x)
$$
と表す.
$ \lim_{x \to a}f(x)=f(a) $が成り立つとき,$f(x)$は$x=a$で連続であるという.
特に,$ \lim_{x \to a+0(a-0)}f(x)=f(a) $が成り立つとき,$f(x)$は右(左)方連続という.
関数$f(x)$に対して,$ f^{\prime} (a)= \lim_{h \to 0} \frac{f(a+h)-f(a)}{h} $が存在するとき,$f(x)$は$x=a$で微分可能であるという.この$ f^{\prime} (a) $を微分係数という.
特に,$ f^{\prime} +(-) a= \lim_{h \to +0} \frac{f(a+h)-f(a)}{h} $が存在するとき,この$ f^{\prime} +(-)a $を右(左)方微分係数という.
区間区内の各点$x$に対してその微分係数を対応させた$$
f^{\prime} (x)= \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{n}
$$
を関数$f(x)$の導関数という.$ y^{\prime} , \frac{dy}{dx} $で表すこともある.導関数を求めることを,微分する,という.
導関数がさらに微分可能であるとき,$f(x)$が2回微分可能であるという.導関数の導関数を二次導関数といい,$ f^{\prime\prime} (x), y^{\prime\prime}, \frac{d^2 y}{dx^2} $で表す.
同様にして,$f(x)$がn回微分可能であるとき,n次導関数を$ f^{(n)}(x), y^{(n)}, \frac{d^n y}{dx^n} $で表す.n次導関数が連続であるとき,$f(x)$は$ C^n $組であるという.$n \geq3$のとき,まとめて高次導関数という.