(タイトル画像 使用ツール Copilot Powered by DALL-E3)
この記事は第
【参考リンク】
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第30回日曜数学会 @YouTubeより
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発表スライドへのリンク
主な内容は、私がTwitter(現X)で発表した次の問題の解答と解説になります。
作問の過程で、とても美しい関係式が出てきましたので、ぜひご覧いただき、その美しさを共有できればと思います。
このとき、
Given the equation
この問題、一見すると五次方程式の解が出てきて、難しそうに見えますが、実は具体的な解を求めずに
五次以上の方程式は一般に解が求められるとは限りませんが、「解の
いきなり五次方程式を考えるのは難しいので二次方程式で考えると次のようになります。
このとき、
この問題は次のようにして解くことができます。
また、
という漸化式が得られるので
このように、解と係数の関係で
実は、五次方程式でも同じ方針で解く方法があります!しかも、とても簡単な計算だけで!!
早速ですが結論から述べますと、五次方程式の解の
の
このとき、次の関係があります。
このように、五次方程式の場合も、二次方程式の場合と同様の方針により、具体的な解の値が分からなくても、解と係数の関係を使って解の
「なぜそんなことが言えるのか?」についてはのちほど説明します。
では元の問題に先ほどの解法をあてはめてみましょう。
の
このとき、次の関係があります。
元の問題にあてはめると上のようになり、
フォロワー数
先ほどは五次方程式の場合について説明しましたが、実は、解の
の解が
であるとすると、方程式の左辺を次のように因数分解することができます。
また、
とします。このとき、次の関係式が成り立ちます。(なぜ成り立つか?についてはのちほど説明します。)
この関係式は、「
この補題は元になった「ニュートンの恒等式」と比べると、奇数次のときの
いやあ、実に美しい式だと思いませんか?
解の
また、式の形から、全ての係数が整数で、最高次の係数が1の場合には、解の n 乗和が全て整数になることなんかもわかります。
例えば、
これらの式にはとても面白い意味があります。
例えば上の
そのような場合であっても、
それではここから、この関係式の導出方法を解説します。
を
両辺を
ここで
のように冪級数に展開します。
両辺の
これでこの記事はおしまいです。
元の問題で出てきた数列
は、リュカ数を一般化した数列の五次のバージョンで、「ペンタ-リュカ数」とでも呼べるものでこの数列も面白いとおもいます。
また、解答に使った関係式は、ニュートンの恒等式と深い関係があり、基本対称式やガロア理論といった話題にもつながりそうです。(私はガロア理論についてよく知らないのですが……)
皆さんもいろいろ遊んでみてください!