数学では様々美しい等式がある。時々思い出す等式について書く。
という式が成り立つ。
ここで、
また、
図で説明すると、
atanの不思議
である。
図 | 説明 |
---|---|
![]() | 原点 原点 なので斜辺は 直角三角形 直角三角形 直角三角形 |
![]() | 原点 原点 なので斜辺は 直角三角形 直角三角形 |
原点の周りの角度は、複素数の偏角に対応していることを利用する。
以下の2つの事実を使う。
図にすると、単位半円弧上の2点と原点を結ぶ直線と
半円上の2点と原点を結ぶ線とx軸のなす角度
を使う。
こちらも、図で描くと第一象限の四分円弧上の2点と原点を結ぶ直線と、
四分円上の2点と原点を結ぶ線とx軸y軸のなす角度
半円弧の2点と原点を結ぶ直線の図でも明らかだが、
同様に
となるので、1つが他の2の数の同様な対称式で表せる。
3つの数が対称的になっている。
実際、
は左辺の和を並べ替えても変わらないことを考えても3つの数は対称的になっている。
3つの角を複素数の偏角として考えたときの積
和と積が一致するというとても特徴的な対称性を持っている。
を一般化して、
を考えたが、正整数という条件を付けると、結局並べ替えを除いて同じ式
に戻ってきてしまい、この式の美しさが際立っていることが分かった。
では、
に関しての一般化、
についても同様に以下が成り立つ。
3つの異なる数
証明
に
別々の式
そして、これらの美しい等式は「偶然」ではない背景を感じさせてくれる。
正整数に限れば、最初の
逆正接に関する一見たまたま成り立つ美しいと思える関係式から初等的知識で考えるだけでも結構面白いと思える事実が分かった。何か更なる背景があるのかもしれない。有識者から見れば当たり前の事なのかもしれないが、一人遊び的にこれだけでも十分に楽しむことができた。数学は少ない知識でも結構遊ぶことができるのがとても素晴らしい。