〈東京工業大学ーアンサイクロペディア〉 には,次のような記述があります。
『東工大入試の数学の難しさは全国で見てもトップレベルで、東大をも超えている』…と言われることもあるが、そのような問題を出題することは稀である。年によっては、毎年どこかの大学が出題するような典型問題の出題がほとんどを占める年もあり、駿台からは『新作の労を惜しむ東工大』と酷評されている。あえて褒めて言うならば『悪問や奇問ではなく正確に成績を判断できる良問』なのだが、実際は手抜きなだけである。
また、東工大の数学の特徴として、問題文が1行ないし2・3行の超短文問題が出題されることがしばしばある。これについてもあえて褒めて言うならば『シンプルな良問』なのだが、実際は手抜きなだけである。
そこで手抜きの具体例として挙げられている問題は,1988年度数学入試の問題で,以下の問いです。
日本語がたったの4文字しか書かれていない問題文で,確かに手抜きと言われても仕方がないかもしれません。今回はこの問題を少し一般化して,以下の問題を作ってみました。
この問いに解答を与えることが,この記事の目標です。
次節で解答を与えますので,少し考えてから下にスクロールしてみてください。
と変形できる。ここで,
とでき,
である。すなわち(計算過程は省略),
となる。
特に
なお,
を得るため,かなりきれいです。区分求積法を回避して,この極限を求めさせることは出来ないかと模索していますが,頭の悪い僕にはわかりません。
(11月16日追記:コメントにて
@zyogamaya
様から,初等的な評価が出来る旨を教えていただきました。ありがとうございます。)
また,追記している最中に思ったのですが,これらの結果から,例えば,
を得ますね。1つの発見としてメモメモ。
このメモを着想に,こんな問題も作れるかも???
とにかく,既存の問題の一般化は面白いですね。ここまでご覧いただきありがとうございました。
(更新:Mathlog のアップデートに伴い見た目の変更を与えました。)