本稿では環は必ずしも可換ではない単位的な環、体は可換体を表すものとします。また、加群といえば「左加群」を表すものとします。
以下、を環、を加群を空でないの部分集合とする。
の任意の元が、Bのある有限個の元と元を用いてと表されるとき、はを加群として生成するという。
の部分集合が一次独立であるとはが成立することである。
がを生成し、の任意の有限部分集合が一次独立であるとき、はの基底であるという。
零加群はを基底として持つと考えるのが一般的である。
基底を持つ加群の例
は自然な作用では左加群になる。このとき、は基底を持つ。
最後に
例1はが整域であれば加群として基底を持ちます。
選択公理の元ではが体のとき基底を持つことが知られていますがそれはまた別の機会に(任意の加群が基底を持つようなのクラスとかは知られているんでしょうか。少し考えてみます。)