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Cartesian Closed Category の定義。

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初めての記事だよ。

cartesian closed category (CCCと略される)とは直感的には、object$X,Y$に対しその間の射の空間$[X\rightarrow Y]$も再びobjectとして扱えるcategoryのことである。もちろんobject$[X\rightarrow Y]$は、射の空間と見なされるに十分ないくつかの構造・操作、例えばカリー化やアンカリー化などをサポートするべきである。

以下、CCCの同値な定義を3つ書いて、終わり。

人間に優しい定義

$\mathcal{C}$をfinite productを持つcategoryとする。

$\mathcal{C}$のobject$A,B$に対しobject$B^A$と射$e_{B,A}:B^A\times A\rightarrow B$が次の条件を満たすとき、組$(B^A,e_{B,A})$$B$$A$によるexponentialと呼ばれる。

条件:任意のobject$C$と射$f:C\times A\rightarrow B$に対し、ある射$f^*:C\rightarrow B^A$が一意に存在して$e_{B,A}\langle f^*p_{C,A}, q_{C,A}\rangle=f$が成立する。ただし$p_{C,A},q_{C,A}$はbinary productからの射影とする。

$\mathcal{C}$が任意のobject$A,B$に対し、$B$$A$によるexponential$(B^A,e_{B,A})$を持つとき、$\mathcal{C}$はcartesian closed categoryと呼ばれる。

圏論に馴れている人向けの定義

$\mathcal{C}$をfinite productを持つcategoryとする。

このとき任意のobject$A$に対し、自己関手$(-)\times A:\mathcal{C}\rightarrow\mathcal{C}$が伸びる。

任意のobject$A$について$(-)\times A$が右随伴$(-)^A$を持つとき、$\mathcal{C}$はcartesian closed categoryと呼ばれる。

ロジックに慣れている人向けの定義

cartesian closed categoryとは10個組$(\mathcal{C},T,\wedge,\supset,o,p,q,e,\langle\rangle,{}^*)$であって、以下の条件を満たすものを言う。

  1. $\mathcal{C}$はcategory。

  2. $T$$\mathcal{C}$のobject。

  3. $\wedge, \supset$はそれぞれ、$\mathcal{C}$のobjectの組$(A,B)$を受け取ってobject$A\wedge B$, $A\supset B$を与える演算。

  4. $o$$\mathcal{C}$のobject$A$を受け取って射$o_A:A\rightarrow T$を与える割り当て。

  5. $p,q,e$はそれぞれ、$\mathcal{C}$のobjectの組$(A,B)$を受け取って射$p_{A,B}:A\wedge B\rightarrow A, q_{A,B}:A\wedge B\rightarrow B, e_{A,B}:(B\supset A)\wedge B\rightarrow A$を与える割り当て。

  6. $\langle\rangle$$\mathcal{C}$のdomainを同じくする射の組$(f:A\rightarrow C,g:A\rightarrow D)$を受け取って、射$\langle f,g\rangle:A\rightarrow C\wedge D$を与える演算。

  7. ${}^*$$\mathcal{C}$の射$f:C\times B\rightarrow A$を受け取って、射$f^*:C\rightarrow B\supset A$を与える演算。

  8. 以下の等式が成立する。

    1. $f=o_A$ for any $f:A\rightarrow T$
    2. $p_{A,B}\langle f,g\rangle=f$
    3. $q_{A,B}\langle f,g\rangle=g$
    4. $\langle p_{A,B}h, q_{A,B}h\rangle=h$
    5. $e_{A,B}\langle f^*p_{C,B}, q_{C,B}\rangle=f$
    6. $(e_{A,B}\langle hp_{C,B}, q_{C,B}\rangle)^*=h$

私のオススメは3つ目です。

現在図式の類を一切載せていないのですが、Mathlog運営曰くxypicが導入される予定らしいので、そうしたら載せるかもしれない。可換図式だけでなく証明図を描けるやつもサポートしてほしいわね。

投稿日:20201114

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うお。
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