メルカトル級数が$\log2$に収束することの証明ですが、現在では数多くの証明が知られています。今回はそのうち、(既出ですが)僕が発見したものを書こうと思います。
メルカトル級数は、以下の形で与えられる級数です。
$$
\sum_{n=1}^{\infty}\frac{(-1)^{n-1}}{n}
$$
これの第$n$項について、
$$
\frac{(-1)^{n-1}}{n}=(-1)^{n-1}\int_0^1x^{n-1}dx
$$
が成り立つので、第$N$項までの部分和は、
\begin{eqnarray*}
\sum_{n=1}^{N}\frac{(-1)^{n-1}}{n}&=&\sum_{n=1}^{N}(-1)^{n-1}\int_0^1x^{n-1}dx \\
&=&\int_0^1\sum_{n=1}^{N}(-x)^{n-1}dx \\
&=&\int_0^1\frac{1-(-x)^{N}}{1+x}dx \\
&=&\int_0^1\frac{1}{1+x}dx-\int_0^1\frac{(-x)^{N-1}}{1+x}dx
\end{eqnarray*}
であり、第2項について、
\begin{eqnarray*}
\left|\int_0^1\frac{(-x)^{N-1}}{1+x}dx\right|&<&\int_0^1x^{N-1}dx \\
&=&\frac{1}{N}
\end{eqnarray*}
であるので、$N\to\infty$としたときに第2項は0に収束します。なので、
$$
\sum_{n=1}^{\infty}\frac{(-1)^{n-1}}{n}=\log2
$$
が得られます。
この証明、割と汎用性が無いわけではないので気に入ってます。
はじめての記事でしたがどうでしょうか。なにかあったら教えてください。