放物線が相似であるという事実は知っていたもののその証明は知らなかったので自分用に書いています。
2つの放物線を $C:y=ax^2+\cdots , D:bx^2+\cdots(ab≠0,a≠b)$ とする。今、放物線$C,D$の頂点$A,B$からなる線分$AB$を|b|:|a|に分ける点$P$($ab>0$のときは外分,$ab<0$のときは内分)が原点$O$になるように放物線$C,D$を平行移動させ、平行移動させた後の放物線をそれぞれ$C',D'$、頂点を$A',B'$、線分$A'B'$を分ける点を$P'$とする。このとき、
$$ C':y=a(x-p)^2+q $$
というように頂点$C'$が$C'(p,q)$になったとする。
(ⅰ)$ab>0$($ab$が同符号)のとき
点$P$は線分A'B'を外分するので頂点$B'$は$B'(|\dfrac{a}{b}|p,|\dfrac{a}{b}|q)$、つまり$B'(\dfrac{a}{b}p,\dfrac{a}{b}q)$となる。
(ⅱ)$ab<0$($ab$が異符号)のとき
点$P$は線分A'B'を内分するので頂点$B'$は$B'(-|\dfrac{a}{b}|p,-|\dfrac{a}{b}|q)$、つまり$B'(\dfrac{a}{b}p,\dfrac{a}{b}q)$となる。
したがって(ⅰ),(ⅱ)より$ab$の符号に関わらず頂点$B'$の座標は$B'(\dfrac{a}{b}p,\dfrac{a}{b}q)$であるので
$$ D':y=b(x-\dfrac{a}{b}p)^2+\dfrac{a}{b}q $$
となるここでD'は
$$ \dfrac{y}{a/b}=a(\dfrac{x}{a/b}-p)^2+q $$
と式変形できる。
したがって、$D'$はOを中心に$C'$を$\dfrac{a}{b}$倍した曲線、すなわち$CとD$は相似で、相似比は$|b|:|a|$である。また、相似の中心は点$P$。